「脱炭素化」に黄色信号!?

「脱炭素化」に黄色信号!?

川崎市は今、2050年の脱炭素社会の実現を目指し、脱炭素戦略『かわさきカーボンゼロチャレンジ2050』を策定しています。

脱炭素化の目的は、温室効果ガスの一種であるCO2(二酸化炭素)を削減することです。

当局によれば、本戦略の策定にあたり戦略の趣旨について賛同者を募ったところ「304の事業者・団体等の皆様から御賛同を得た…」と鼻息を荒くしています。

しかしながら、世界での「脱炭素化」に黄色信号が出ているのをご存知でしょうか。

たしかに世界中で脱炭素化シフトが進んでおり、各国において再生可能エネルギー開発、EVシフトなど様々な政策が打たれているところです。

とりわけ、EVシフトについては、現在29カ国の加盟がある行政機関、即ち「国際エネルギー機関(IEA)」によれば、EV自動車普及率は約14%とのことです。

2022年度で最もEV化が進んでいる国は、ノルウェー(88%)で、次いでアイスランド(70%)、スウェーデン(54%)、デンマーク(39%)、フィンランド(38%)となり、北欧の国々の普及率が高くなっています。

ヨーロッパ全体の普及率は21%にも上り、2022年に販売された車の5台に1台以上が電気自動車になる計算になります。

ヨーロッパ以外の国々に関しては、中国が29%、ニュージーランド、イスラエルが13%、アメリカが7.7%という普及率になっています。

気になる日本は、たったの3%です。

このように、一見、世界で加速するEVシフトですが、良いことだけでなく様々な問題点を抱えています。

例えばその一つに、車種ラインナップが少ない点が挙げられます。

ラインナップの少なさから消費者の選択肢の幅が少なくなり、電気自動車の購入を検討していたがラインナップが豊富なエンジン自動車の購入に切り替えるユーザーも少ないようです。

今後、電気自動車メーカーは今以上に多種多様なラインナップを揃えることができるかが問われそうです。

次いで、これはよく指摘されている問題点ですが、急速充電設備の圧倒的不足です。

日本では現在全国で急速充電設備が約9,600基あるとされていますが、ガソリンスタンドに比べると圧倒的に少ない。

ガソリンスタンドは、全国で約2万8,000基もありますので。

政府は急速充電設備を2020年までに、全国に3万基に拡大する目標を掲げていますが、はたしてどうか。

続いて、総合的な脱炭素を考えますと、EVシフトには大きな矛盾が内包しています。

ご承知のとおり、電気自動車は走行時にCO2を排出しませんので誠にクリーンでエコなのですが、製造時などに発生するCO2はエンジン自動車よりも多い。

やはり、EV社会を具現化するために必要な電力の発電コストはもちろん、EV自動車の製造から走行まで、トータルコストで考えた脱炭素化に取り組まねば意味がないと思います。

この問題については、ノーベル賞受賞者たちや各著名人などが指摘しているところです。

例えば、2022年度に量子力学分野でノーベル物理学賞を受賞したジョン・フランシス・クラウザー氏は次のように述べています。

「気候変動に関する物語は、世界経済と何十億もの人々の幸福を脅かす危険な科学の堕落を反映している。誤った気候科学は二酸化炭素などの温室効果ガスを過大評価している」とし、なんと「気候変動を防ぐために、脱炭素化は不要だ」と極めて衝撃的な発言をされています。

また氏は「これは、近年ニュースで見かける異常気象やゲリラ豪雨などが温室効果ガスの影響である、と過大に報道されているのが所以だ。脱炭素化したところで、気候変動には影響はない」とまで。

なるほど、テレビ・マスコミが主導する過大報道には嘘が多いことを考慮すると、一人の専門家(ノーベル物理学賞受賞者)の意見として聞き捨て去るることはできない。

ジョン・フランシス・クラウザー氏が主張するように、もしも「脱炭素化したところで気候変動には影響はない…」のであるとするならば、川崎市が策定しようとしている『かわさきカーボンゼロチャレンジ2050』は、川崎市民はもちろんのこと日本国民にとって有害としかならない。

行政は、テレビ・マスコミが主導する過大報道だけではなく、専門家に拠る少数意見にもきちんと耳を傾けるべきではないか。

というより、テレビ・マスコミが主導する過大報道によって世論が包まれたとき、多くの場合、専門家に拠る少数意見のほうが正しい。

財政破綻論がそうであったように。