川崎市議会は新自由主義がお好き!?

川崎市議会は新自由主義がお好き!?

新自由主義、新古典派経済学、グローバリズム、これらは全て概念として同一です。

その教義は「自由な競争市場、すなわちマーケットが資源配分を効率化させ、経済厚生を最大化する…」というものです。

だから、自由化、民営化、規制緩和、緊縮財政、自由貿易、グローバリズムは常に正しい、という結論に至る。

しかしながら、私たち人間は有史以来、自然や共同体の一部として種族保存を具現化してきた存在です。

親子という家族共同体なしに子供は生きていくことはできないし、吐き出した二酸化炭素を酸素に変えてくれる自然があるからこそ私たち人間(個人)は生きていけます。

こうした共同体や自然から個人を引き剥がすものが「自由市場(マーケット)」です。

労働市場というマーケットを機能させるには、どうしても労働組合という共同体(中間団体とも言う)が邪魔になります。

だからこそ、新自由主義者であるマーガレット・サッチャー英国首相(当時)は労働組合を敵視して政治的に弾圧したわけです。

あるいは、我が国で新自由主義に基づく構造改革を加速させた小泉内閣は労働規制を緩和して非正規雇用を増やし、労働力のローコスト化によって底辺への競争を仕掛けました。

因みにその息子は、米国のシンクタンクであるCSIS(戦略国際問題研究所)で何を洗脳されてきたのか知らないが、やはり農協という協同組合(中間団体)を既得権益呼ばわりして敵視しています。

こうした連中により、我が国の共同体は悉く破壊されてきたのです。

昨年、安倍元首相を暗殺した山上氏を擁護する気などむろんありませんが、山上氏もまた家族という共同体を破壊された孤独な個人であったと思われます。

これだけ新自由主義に基づく構造改革の弊害が出ているにもかかわらず、さらにこの路線での改革を訴えている過激な政党があります。

それが、大阪維新の会です。

8月23日付けの毎日新聞(夕刊)によれば、大阪府が所蔵している美術品105点が地下駐車場に6年間も無造作に置かれ、一部には被されていたビニールシートがめくれてしまい、むき出しに放置されていた作品もあったらしい。

問題発覚後、大阪府は慌てて保管場所の変更や活用方法を検討しているようですが、毎日新聞の調査によると、約7,900点ものコレクションを抱える大阪府に、2020年以降、美術を専門とする学芸員が一人もいないという。

美術品を管理するには、それなりの専門性が求められるはずですが、約7,900点ものコレクションをいったい誰が守るのでしょうか。

それでも大阪府は「学芸員を新たに採用する予定はない」としています。

そこまでして学芸員を確保しようとしないのは、公務員削減を訴える大阪維新としては新たに学芸員を抱えることは党の方針に反するからなのでしょうか。

新自由主義の観点からすれば「職員数を最小限にして役所は小さくなければならない」ということです。

彼らにとっては、美術品よりも「カネ」のほうが大事なのでしょう。

このように、新自由主義の行き着く先は、「カネ、カネ、カネ」なのです。

さて、川崎市議会では、10月2日に「大都市税財政制度調査特別委員会」が開催され、そこで参考人招致をするとのことです。

私は当該委員会の所属ではないのですが、きのう議会のエレベーターで見た告知書類を見て愕然としました。

何に愕然としたのかと言いますと、参考人の肩書と経歴です。

肩書は東京財団政策研究所主席研究員、経歴は慶應義塾大学経済学部卒業。

これだけで、氏がどんな話をするかはおおよその検討がつきます。

私的には、東京財団政策研究所が主張する経済財政政策は概ねCSISと同じで「新自由主義的」という印象です。

なので、わざわざ呼ぶまでもないと思うのですが、2時間の講義で30,000円を出してまで呼ぶらしい。

百歩譲って呼ぶのはいいのですが、だったら新自由主義的でない参考人も招致しなければバランスがとれないだろうに。

いったい誰がこんな人選をしたのかを問い質したら、議会局(議事課)の職員が人選したという。

議会局も議会局ですが、それで良しとした委員会所属議員にはもっとがっかりです。

決定事項なら、仕方がない。

この際、参考人に次のように質問したらいい。

「土居丈朗先生(慶應義塾大学経済学部教授)の“黒ひげ危機一発説”は本当ですか?」

解る人には解るでしょう。