おコメよりもおカネの方が大切な日本政府!?

おコメよりもおカネの方が大切な日本政府!?

「米価を維持するためにコメの生産量を抑制し調整する…」という触れ込みではじまった減反政策。

田んぼの面積を表す単位である「反」を減らすことから、「減反」と呼ばれたわけですが、農林水産省が都道府県ごとの生産量を決め、その上で各地の農業協同組合などが農家ごとに生産量を割り当て生産量を抑制してきました。

愚かにもこの国は「食生活の変化で1960年代半ばからコメが余り始めた…」という理由で、1970年から2018年まで減反政策を行ってきたのです。

まこと、失策だったと思います。

一国の経済力は、保有しているモノの量で決まるのではなく、「モノをつくる力」そのものの充実度で決まることを我が国の為政者たちは知らなかった。

今なお、そうです。

もしも米価が値崩れするほどの余剰生産が出たのであれば、政府が一定価格で買い上げて災害用に備蓄しておくも良し、生活困窮者に無料で支給しても良し、あるいは発展途上国に無償で提供しても良かったのです。

そうすれば、災害に見舞われても食糧難に陥る心配もないし、生活困窮者も救われるし、世界中の発展途上国が親日国になってくれていたことでしょう。

なによりも虎の子となる「コメの供給能力」が国内に温存されることになりました。

なのに…

上のグラフが物語っているように、我が国のコメの生産量、及び生産能力がこの20年間で激減しています。

20年前には、一俵2万円以上していた米価が今年は7,000〜9,000円という安値になっています。

驚くなかれ、それでいて生産コストはどんなに頑張っても15,000円を下回らない。

要するに、おコメ農家は大赤字なのです。

だから「これではやっていけない…」となって、廃業する農家が年々後をたたないわけです。

このままでは、中小の家族経営どころか、専業的な大規模稲作経営でさえも潰れてしまいます。

ご承知のとおり我が国は、コメ以外の穀物(小麦、大豆、トウモロコシ)を、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどのアングロサクソン国家からの輸入に依存させられています。

そのくせ、最後の砦であるコメの生産能力までを減退させてきたのですから言葉も出ません。

日本国民よ、いいかげんに目を覚ましてほしい。

目下、私たちが突きつけられている問題は「食料、種、肥料、飼料などを海外に依存していては国民の命を守れない」ということです。

なお、この期に及んでも「日本の農家は過保護に守られすぎている…」などと言って、農協改革の名のもとに農協解体を目論んでいる政治家たちもいますが、日本ほど先進国で最も農業従事者へのセーフティネットが欠如している国はないのです。

例えば、欧州の主要国では農業所得の90%以上が政府からの補助金ですし、アメリカでは農業生産額に占める農業予算の割合が75%を超えています。

残念ながら日本は両指数とも30%台で、先進国で最低水準です。

しかも、それでもまだ欧米諸国は所得の岩盤政策を強化しています。

その反対に日本はいっそう手薄にしているのだからお手上げです。

農業存続の危機はけっして農家だけの問題ではなく、国民の命の危機、国家存亡の危機そのものであることを少なくとも政治家たちは心得てほしい。

「農は国の本なり」なのです。

しかしながら…

悲しいかな、どうやら日本政府にとっては「おコメ」よりも「おカネ」のほうが大事らしい。

一方、この夏もまた我が国は、問題なく動かせる原発を止めたまま、FIT(固定価格買取制度)なる一部の人たちの利権のために普及した太陽光発電に電源を依存していることから、極度な電力逼迫に陥っています。

連日つづく猛暑から電力需要が高まりやすく、いつブラックアウトしてもおかしくない日々が続いています。

今や我が国は、食料安全保障においても、電力等のエネルギー安全保障においても、既に発展途上国並みなのでございます。