日本の大都市は軟弱地盤

日本の大都市は軟弱地盤

能登半島地震の発生から1か月が過ぎました。

未だ被災地では2次避難を含め多くの方々が避難生活を続けておられます。

現地に赴いた人に伺いましたが、復旧・復興が進まぬ被災地に、今なお大きな爪痕を残しているものの一つが「液状化」だそうです。

今回の地震では、ことのほか多くの場所で液状化が発生したようで、専門家によれば、このような液状化現象は全国どこでも起きる可能性があると指摘しています。

液状化により電気、ガス、水道などのライフラインが機能しなくなったとき、公的支援がくるまでのあいだ、被災者がどこまで自分たちで持ちこたえられるかが重要になってくるわけですが、ご承知のとおり今回の震災でも、地震や津波によって物流ルートが遮断され支援物資がなかなか届かないという状況に陥りました。

平素からのインフラ整備が、いかに大切であるかを思い知らされます。

さて、我が国では、私の住む川崎市をはじめ、大都市のすべてが軟弱地盤上にあり、常に洪水の危険に晒されています。

なにせ日本の大都市は悉く大河川の河口部に発達していますので。

我が国の国土は、縄文海進なる海面上昇により、今より約3,000メートルほども海面が高く、海岸線が内陸深くまで刳り込んでいた時代があったのは周知のとおりです。

その時代から今日に至るまで海岸線が低下してきたわけですが、その過程で河川が押し出した土砂が現在において「大都市」と呼ばれる地域に堆積していき、扇状地や三角州が生まれて平野が形成されていきました。

とりわけ江戸時代以降、こういった扇状地や三角州で埋め立てが行われていったことで、今日の大都市が存在する平野が誕生したわけです。

このように書くと、とても長い年月をかけて地盤形成されたように思われがちですが、地球規模的には地盤形成の歴史は極めて短い。

そのため、我が国の大都市の地盤は締め固まっておらず、ヨーロッパ大陸のような岩盤と比べると極端に軟弱です。

ゆえに、大都市におけるインフラ・メンテナンスについては、我が国はヨーロッパ諸国に比べカネと手間が相当にかかるのは当然です。

にもかかわらず、この20年間、費用的にみて我が国の公共事業はフランスの7分の1の規模しか行われていません。

日本よりも岩盤がつよく、大地震、津波、河川氾濫などがほとんどないフランスの7分1です。

つくづく思います。

この30年間、公共事業を悪玉視してきた人たち、また、在りもしない財政破綻を振りかざして緊縮財政を正当化してきた人たちの罪は極めて重い。