露宇戦争の報道と現実

露宇戦争の報道と現実

既存メディアは、相変わらず西側(欧米)が垂れ流す情報をそのまま猿真似して報道しています。

CNN(本社:ジョージア州アトランタ)は「9月14日にウクライナ軍が、南部クリミア半島セバストポリ港にあるロシアの艦船修理施設に対して大規模攻撃を仕掛けた…」と嬉しそうに報道しています。

むろん、そのことはロシア国防省も認めているので事実なのだと思われます。

思われますが、連日と言っていいほどに、ウクライナのいいところのみがクローズアップされて報じられているため、日本国民の多くが「この戦争はウクライナ優勢か」と誤解されているのではないでしょうか。

そもそもからして西側情報に洗脳された日本国民の大半は、「悪のプーチン vs 善のゼレンスキー」の構図でこの戦争を捉えていますが、はたしてそうでしょうか。

プーチン大統領にも、それなりの理があります。

まず、ソ連が崩壊したとき、米国のジョージ・H・W・ブッシュ大統領(パパ・ブッシュ)は、ロシアに対して「NATOは1インチたりとも東方に拡大しない」と確約していました。

その約束はどうなったのか。

今では、ポーランドをはじめ東欧諸国の多くがNATOに加盟しています。

そのうえ、ウクライナまでをもNATOに加盟させようとしているわけです。

しかも2014年には、民主的に選ばれた親ロシア派ヤヌコビッチ政権を、米国は内政干渉などお構いなしに諜報工作(キエフでのデモを先導)によって倒した。

もしもウクライナやグルジアがNATOに加盟し、そこに米国のミサイルが配備されれば、米国は5分でモスクワを壊滅させることが可能となります。

そんなこと、ロシア人ならプーチン大統領でなくとも容認などできまいに…

あるいは、フランスとドイツを仲介にしてウクライナとロシアとの間で締結されたミンスク合意によって、東ウクライナの親ロシア派支配地域に「特別な地位」を与える恒久法をつくることを約束していたにも関わらず、それを反故にしたのもウクライナです。

加えて、西側メディアは報道していませんが、2014年から2021年にかけて、東ウクライナに住むロシア系住民のうち、約15,000人がウクライナ側の手によって殺害されたとも言われています。

そりゃぁ、同胞意識から言っても、ロシアが手を差し伸べるのも当然ではないでしょうか。

因みに、今回の紛争に際して、ロシアとの国境線に先に軍備を配備したのはウクライナです。

それなのに西側メディアは、まるでプーチン大統領が個人的な領土的野心で、ウクライナ紛争(露宇戦争)をはじめたかのように報道しています。

さて、現在の露宇戦争は、既に「消耗戦」に突入しています。

ご承知のとおり、消耗戦になればなるほどに、軍事・経済面で基礎体力のある方に分があります。

開戦から今日まで、ロシアはウクライナ国内の工場やインフラを着実に破壊してきました。

一方、ロシア国内のインフラ施設はほぼ無傷です。

これによりロシアとウクライナの国内生産力に大きな差が生じています。

開戦当初の国内生産力は8対1という差でした。

むろん、8がロシア、1がウクライナです。

それが昨年の秋頃には16対1となり、ことし3月時点では既に20対1にまで拡大しています。

また、失われている兵員数も、ウクライナ兵はロシア兵の5〜6倍になっているらしい。

NATOは、ドイツのレオパルト(戦車)、英国のチャレンジャー(戦車)、米国のハイマース(高機動ロケットシステム)やクラスター爆弾などなど、様々な武器をウクライナに供与していますが、意外にもそれらはほとんど戦果を上げていないようです。

こうなると、相対として投入できる兵員数も多く、兵站を支える経済力でも優位に立っているロシアのほうが圧倒的に有利な情勢にあるものと思われます。