3回目接種率 52%

3回目接種率 52%

大型連休が近づいています。

一昨年の大型連休は全国で緊急事態宣言がだされ、去年は東京や大阪など関西で緊急事態宣言、一部の県でまん延防止等重点措置が適応されていました。

今年は年のはじめから重点措置が適応されていましたが、病床使用率など医療提供体制の改善などを踏まえて解除されています。

よってコロナ禍でははじめて宣言も措置もない大型連休となります。

識者の中からは大型連休中の感染拡大を懸念する声があがっています。

連休中の感染拡大が、第7波の引き金にならなければいいのですが…

個人的に気になるのは変異株です。

それぞれの時期で流行したウイルスをみますと、第4波はアルファ株、第5波はデルタ株、第6波はオミクロン株というように置き換わっています。

さらにオミクロン株は、これまで主流だった「BA1」がすでに8割ぐらいは「BA2」へと置き換わっているようです。

BA2はBA1より感染力が高いらしいので一層の感染対策が求められます。

海外でも感染の主流はオミクロン株ですが、すでにBA3、BA4、BA5という変異の存在も報告されています。

例えば南アフリカでは、BA1からBA2への置き換わり後、現在はBA4へと置き換わりはじめているとのことです。

BA4はBA2よりも感染力が強いらしく、もしもこれが各国で広がれば、日本でも今後BA2からBA4に置き換わる可能性が高まります。

3月26日には、複数のウイルスが組み合わさった新たな変異ウイルスであえる「XE」が成田空港到着の人から検出されています。

XEは、BA1とBA2の2種類のコロナウイルスに同時に感染した人の体のなかで、いわばハイブリッドのように組み合わさってできたものと考えられています。

XA、XB、XC、XD、XE、XF、XG……などの変異ウイルスは海外でいくつも見つかっています。

4月21日現在、XTまで報告されています。

新型コロナウイルスは、従来から考えられていた「小さな変異の積み重ね」だけでなく、まとまった部分が入れ替わる変異を繰り返して、新たな変異ウイルスを作り出しているとみられます。

さて、こうした状況でむかえる大型連休となります。

なんとしても第7波の引き金になるような事態だけは避けたい。

具体的な抑止対策としてはこれまでどおり感染リスクの高い場所を避けるほか、専門家いわく、やはりなんと言ってもワクチン接種の取り組みが欠かせないとのことです。

ところが、どこの自治体でも3回目の接種がなかなか進んでいないようです。

川崎市でも、2回目の接種率は88%に及びましたが、3回目接種は52%にまで落ち込んでいます。(4月20日現在)

多くの人が、2回目接種後の副反応に苦しまされたのかもしれません。

一方、私は昨日、川崎市議会(健康福祉委員会)にて、内閣官房参与(感染症対策)であり政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーでもあられる岡部信彦先生に質問をさせて頂く機会を得ました。

私が「ワクチン接種が原因で死亡したと断定できる事例は何件あるのですか?」と質問したところ、岡部先生は明快に次のようにお答えくださいました。

「ワクチンが原因であると断定できた死亡事例は一つもない」

ワクチンを接種した後に死亡したのと、ワクチン接種が原因で死亡したのとでは全く異なる話です。

ところが、反ワクチン派の人たちは死亡者に接種歴があることをもって「接種で死んだ!」と喧伝するわけです。

接種率が上がらない背景には、こうした喧伝の影響があるのかもしれません。