子供の貧困率

子供の貧困率

OECDが『子供の貧困率』という統計を発表しています。

ここで言う「子供」とは0歳~17歳が対象で、このうち可処分所得が貧困ライン以下の世帯に属する子供の比率を「貧困率」もしくは「相対的貧困率」と定義されます。

上のグラフのとおり、我が日本国の『子供の貧困率』はOECD加盟国で上から数えて11番目です。

子供の貧困化というと発展途上国の問題だと思われがちですが、いわゆるG7などの先進国においても問題化しています。

むろん、先進国の場合は格差問題です。

なぜ格差は拡大したのか。

歴史的に紐解くと、1980年代からはじまったグローバリズムの流れのなか、とりわけ我が国では1990年代以降に急速に「構造改革」が進みました。

そもそも構造改革は発展途上国の成長モデルであるはずなのに、なぜかそれが先進国においてもモデル化されました。

具体的には、自由市場こそが資源配分を効率化させ経済厚生を最大化するというドグマ(教義)が政治を支配し、容赦のない自由化、民営化、規制緩和、自由貿易、緊縮財政(小さな政府化)が断行されました。

結果、世界的にも経済成長率は長期にわたり鈍化し、金融の世界ではバブルとその崩壊が繰り返され、先進国ほど非正規従業員の比率が高まって実質賃金は低下していきました。

加えて企業は従業員の待遇よりも株主利益を重視する、株主資本主義と化していった。

こうして世界では所得で暮らす者と資本収益で暮らす者との分断が進み、とりわけ先進国では中間所得層の破壊が凄まじいものとなりました。

中間所得層が破壊されれば、自然、格差は拡大します。

上のグラフのとおり、日本のそれは韓国のよりも悪化しています。

韓国といえば、1997年のアジア通貨危機に伴い、IMFからの資金援助と引き換えに交わした覚書で、過酷な「構造改革」を強いられた国です。

その後、まるでグローバリズムの植民地と化してしまった、と言っても過言ではないような状況に陥り格差と貧困化が拡大しましたが、いまや我が国はその韓国よりも『子供の貧困率』が高い。

事態は、それほどに深刻なのでございます。