ブログ

HOME» ブログ »新型コロナウイルス感染 政府の水際対策はザル

ブログ

新型コロナウイルス感染 政府の水際対策はザル

新型コロナウイルス

昨日、川崎市議会では「健康福祉委員会」の閉会中審査が行われました。

議事日程は次の3つ!

●日程第1 陳情の審査
(1)陳情28号 介護施設の人員配置基準の引き上げのために、国に対し意見書の提出を求める陳情
(2)陳情31号 国に対して福祉職員の大幅な増員と賃金の引き下げを求める陳情

●日程第2 所管事務の(所管当局から委員会への)調査報告
(1)川崎市興行場法施行細則の一部改正に伴うパブリックコメントの実施について

●日程第3 その他

まず、議事日程第1の陳情28号と31号は一括して審議されました。

採決の結果は次のとおりです。

 自民党(3名)→不採択
 公明党(2名)→不採択
 みらい(1名)→不採択
 共産党(2名)→趣旨採択
 チーム無所属(1名)→不採択
 無所属・三宅隆介→趣旨採択

結果、「趣旨採択」少数により、陳情28、31号は「不採択」となりました。

私が「趣旨採択」とした理由は、「国への意見書提出」は委員会での全会一致が必要なので不可能かもしれませんが、陳情の趣旨(目的)は「福祉職員の給与水準を引き上げてほしい」というもので、国への意見書提出はあくまでもその手段です。

ゆえに陳情の「趣旨」は採択されるべきものと考えました。

現在、福祉職員の平均給与は産業平均に比べ月額10万程度低くなっており、担い手不足も深刻化しています。

これらの問題を解決するためには、福祉法人等の労働分配率に対する規制等を含め、国(中央政府)による財政的な裏付けも必要です。

福祉職員の給与に自治体間格差がでてはならないので、福祉分野における人材投資という位置づけで国が責任をもつべきだと考えます。

不採択を主張された委員の中には「持続可能な制度維持のためには利用者負担の引き上げも必要ではないか」というご意見があったことから、おそらくは財政問題に対する誤解があるのではないかと推察します。

現在の日本政府に深刻な財政問題など存在しません。

インフレ率「0%」という異常なデフレ経済のもとで、自国通貨建てでの国債発行を可能にしています。

こうした状況下で「財政が厳しい」というご認識をお持ちになられているようであれば、明らかな誤解です。

次いで日程第2の報告案件は、興行場(例えば映画館、演劇場など)における喫煙所の規定に関する報告で、川崎市は興行場法施行細則の一部を改正するためパブリックコメントを実施します…というだけの話。

次いで日程第3の「その他」ですが、「その他」で発言するのは委員会では極めて異例のことですが、いま世界を騒がしている「新型コロナウイルス肺炎」に関して、私はぜひとも所管当局から本市における実状報告がほしいと思い、委員長に当該案件に関する所管事務の報告を求めました。

急な議事であったため、資料等はありませんでしたが、感染症対策課の小泉課長から概ね次のような報告がなされました。

▶武漢市への渡航歴のある患者はクリニックを受診し、各保健所支所に連絡が入る体制をとっている。

▶WHOも判断を先送りしたことから、今後の動きに注視している。

▶患者はまず、医療機関を受診することから、医師会を含む医療機関と情報共有、手順の確認等を行ってきた。

▶昨晩(1月22日の夜)、医師会のご配慮で、他の会議の前にお時間をいただき、市内の感染症関係の医師に集まってもらい意見交換を行った。

▶医療体制については、感染症法に基づく疑似症サーベイランスに基づいているので、どこの自治体も同じ体制である。

▶市内医療機関としては、発症2週間以内に…
(ア)新型コロナウイルスの確定患者、またはその疑いがある患者と必要な感染予防策なしで2メートル以内での接触歴がある
(イ)武漢市への渡航歴がある
(ウ)「武漢市への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人」との接触歴がある
…のいずれかを満たし、37.5度以上の発熱と呼吸器症状がある場合には、すぐに来院させず、他の患者との接触を避けるかたちで対応するようにしている。

などなど、現時点での報告ポイントはこんなところでした。

次いで私は所管課に対して「国は水際対策と言っているが、武漢からの帰国者で症状がある人(既に肺炎を起こしている人)しかウイルス検査をしていないのか?」と質問したところ、なんと恐ろしいお答えが返ってきました。

「そのとおりです」と…

それでは、まったく水際対策になっていない。

なぜなら「検査をしていない=ウイルスに感染していない」とはならないからです。

ということは、ウイルスに感染している軽症者が、既に市内に入っていることを否定できいことになります。

国がそんな体たらくだから、各自治体もまた「肺炎」を発症していないかぎり軽症者のウイルス検査をしていません。

それでいいのでしょうか。

むろん、軽症者に至るまでウイルス検査をすれば、カネも手間もかかります。

かかりますが、それでもやるのが政治であり国家(行政)です。

グローバリズムに毒された政治家も行政も、あまりにも国境観念が希薄となっているためか、なんとしてでも水際(国境)で食い止めようという意志が働かない。

自治体も自治体で、肺炎発症者のみのウイルス検査だけでは被害の拡大を食い止めることはできない、という事実を結果として黙認する。

ヒト、モノ、カネの国境を超えた移動の自由を最大化するグローバリズムは、国境を融解させ、国民観念を希薄化させます。

国民観念が希薄になればなるほどに、たとえ有事であっても政府は国民を守ろうとはしない。

なぜなら、政府とは国民観念によって支えられる、いわば「安全保障NPO」だからです。

ウイルス感染のみならず、防災、国防、医療、福祉などなど、国民の生活を支える各種のインフラがこれだけ脆弱化しているにもかかわらず、それでもカネと手間をかけようとしない今の日本はその象徴です。
2020/01/24

ブログ

セミナー

BLOG

議会報告書

メディア掲載

プロフィール