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地政学リスクが高まっても儲かる人たち

サウジCDS

上のグラフのとおり、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が米軍の空爆によって殺害された直後、サウジアラビア債のデフォルト(債務不履行)に備える保証コストが急騰しました。

しかも、昨年9月に同国の石油施設が攻撃を受けたときよりも大きく上昇しています。

各国国債の債務不履行に備える保障コストは、市場で取引されています。

その市場を、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場といいます。

けっこうエグい金融市場で、解りやすく言えば、Aさんの家を火災保険に掛け、その保険を市場で売り買いし、買った直後にAさんの家が火事になれば買い手は儲かり、火事にならなければ儲からない、という市場です。

保障コストが上がっているということは、市場が「Aさんの家が火事になる可能性が高い」と判断しているということです。

実際に火事になるかどうかは関係はなく、こうした急騰局面では売り抜けた人が儲かる仕組みになっています。

要するに、人様の家が火事になるかどうかを賭ける博打であり、まさにマネーゲームなのです。

地政学リスクの高まりは所得で稼ぐことを前提にした国民経済にとって弊害でしかありませんが、グローバルな金融市場で金融資産を売り買いして稼ぐ投資家たちにとっては儲けを拡大する絶好のチャンスでもあります。

であるからこそ、グローバリズムの下では、国民経済は常にグローバル投資家たちに翻弄されるわけです。

国境を超えて、カネ、ヒト、モノが容赦なく移動し、国民経済を飲み込んでしまう世界を「理想郷」とする人々が後を絶ちませんが、私には理解しかねます。
2020/01/17

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