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悪魔に蝕まれる国民経済

消費税は悪魔の税金

「消費税」という税金ほど、実に罪深い税金はありません。

その理由の第一は、消費税収は景気に左右されない安定財源だからです。

消費とは、GDPでいうところの「民間最終消費支出」のことで、金額にすると約300兆円もあり結構な規模です。

GDPは、「消費」と「投資」と「純輸出」の3つで構成されています。

純輸出は外国の経済情勢に影響されますので、いわば外部環境に属します。

消費と投資は、内部環境に属します。

このとき「投資」は、そのときの懐具合で抑制することが可能です。

例えば、個人なら「給料が下がったので、しばらく住宅の購入(住宅投資)を控えよう」とか、あるいか「未だ貯金が足りないからローンを組むのをやめよう」とか。

あるいは企業であれば、「需要増が見込めないから設備投資を先送りしよう」とか、「先行き不透明だから技術開発投資を控えよう」とかできます。

ところが、「消費」については、そうはいきません。

人間は生きるために水を飲み、食事をとらなければなりません。

生活のためには電気やガスも使わねばなりません。

これらはすべて生活のための「消費」です。

よって「消費」は、投資とは異なり避けることのできない経済活動なのです。

だからこそ、需要として安定性が高いわけです。

むろん消費税を増税してしまうと、かえって税収が減っちゃったりもしますが、投資に比べればその減り方は全然弱い。

財務省は、国民の命に関わる安定的な需要から税金をとりたいわけです。

ご承知のとおり、所得税や法人税などの税収は景気に左右されます。

一方、消費税収はリーマン・ショックのときでも、ほとんど下がっていません。

逆に考えてみると、リーマン・ショックという恐慌的な不況の時であっても、国民から容赦なく税金を取ってるということになります。

不況によって失業した人、あるいは赤字企業からも容赦なく税金(消費税)を毟り取っているわけです。

本当に残酷な税金です。

消費税が罪深いことの理由の第二は、消費税は格差拡大型の税金だからです。

いわゆる高所得者層は、消費税を何パーセントかけられようとも彼ら彼女らはあまり気にしていません。

例えば年間1億円の所得を稼ぐ人にとって、「消費」に10%の税金をかけられたところでびくともしない。

しかしながら、低所得者層にとってはもろに直撃します。

高所得者層も低所得者層も、一日に食べられる食事の量、飲むことのできる水の量はそう変わりません。

いわゆる「消費性向」ってやつです。

高所得者層は、低所得者層に比べて消費性向が低い。

要するに、消費税自体が高所得者層に甘く、低所得者層には実に厳しい税金なのです。

「直間比率の見直し…」などと言って、消費税の比率を高め、所得税や法人税の比率を引き下げ、ましてや累進課税をフラット化していけば、必ず格差は拡大していします。

高齢所得層の世帯に生まれた子供は、より質の高い教育を受けることとなり、低所得層の世帯に生まれた子供は質の高い教育を受けることが困難になるので、貧富の差、即ち階級格差が固定化していくわけです。

理由の第三は、消費税という税金は、「消費」に対する罰則金であること。

例えば、たばこ税は、たばこを購入する人に対する罰則金です。

罰則金を課すことによって、たばこを吸う人を減らそう、あるいは吸う本数を減らさせよう、という政策目的があるわけです。

あるいはCO2の排出量を抑制するために炭素税という罰則金があるわけです。

ということは、消費税は国民の消費に対する罰則金ということになります。

このように消費税は「消費すればするほど罰則金を取られますよ」ということですので、日本経済(実体経済)の消費低迷が続いて当たり前の話です。

安倍政権は「消費税を増税しても一次的な対策をうつから大丈夫だ」と言っていましたが、たとえ一時的に予算を使ったころで、国民の消費に課した罰則金は恒久的に続くわけです。

よって消費税は、減税もしくは廃止するほかはありません。

ところで、なぜ安倍政権(及び財務省)はここまで消費税増税に固執するんでしょうか。

その背景には、グローバリズムがあります。

グローバリストにとって、消費税は人頭税にちかく理想の税制です。

要するに「人頭税の税率を引き上げ、て法人税減税の穴埋め財源とせよ」と言いたいわけです。

主流派の経済学者たちもまたグローバリズムを前提に「法人税はもっと引き下げなきゃ…」と口を揃えて言っています。

彼ら彼女らは常套手段として「もっと法人税を下げないと、企業がほかの国に行っちゃう」と脅す。

岩田規久男(前・日銀副総裁)も次のように発言されていました。

「1990 年以降のグローバル経済の発展により、企業はグローバルな視点で立地を決めるようになっており、法人税は企業立地選択の大きな費用の1つになっている」と。

ところが現実には、法人税率の高さ低さを投資の判断基準にしている企業などほとんど存在しない。

因みに、米国の法人税率は日本よりも高いのですが、だからといって「米国では安い法人税をもとめて企業が海外に流出している…」という話など聞いたことがありません。

もうひとつ、グローバリストや構造改革派、そして消費税増税派が必ず言うのが「トリクルダウン理論」です。

トリクルダウン理論とは「法人税を安くするなどしてお金持ち階級をより儲けさせれば、お金持ち階級たちはおカネを使う。そのおカネがシャンパンタワーのように下層民の懐に滴り落ちていく…」という理論です。

1990年代後半以降、グローバリストやネオリベラリズム連中の思惑どおりに「構造改革」は進んだものの、未だトリクルダウンは起きていない。
2020/01/09

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