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練馬レベル ?



きのう、厚労省が各地方自治体に対し、『新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保について』の説明会を開催しました。

その資料を読んで唖然としました。

なぜ唖然としたのか、少し説明が必要になります。

実は厚労省は既に2月16日付で『ワクチン移送コロナウイルス感染症に関わる予防接種の実施に関わる手引(第2版)』を示しています。

それには「ワクチンの性質上、振動を避け安定した状態で運搬する必要があること」となっていました。

ただ、この日本語はかなり異様で、そもそも「振動を避けて運搬する」ことなど物理的に不可能です。

まるで『一休さん』にでてくるような頓知問題です。

もしくは、NASAあるいは国防総省かどこかで開発された特殊な車両でも用意できないかぎり無理な話です。

それでも我が川崎市は、この難解な頓知を解きました。

昨年12月の時点でワクチンの製造メーカーであるファイザー社が「移送の際にはマイナス15℃以下を保持すれば振動させても問題はない」というエビデンスを示していたことから、そのエビデンスに従ってマイナス15℃以下を保つことのできる冷凍ボックスを用意し、その上で各施設(高齢者施設等)に移送する体制を整備しております。

ところが練馬区のように、ファイザー社が推奨していない温度(2℃〜8℃)で移送するという自治体がでてきて、なんと「練馬モデル」などともてはやされていることに私は違和感と疑問をもったわけです。

そこで私は、ある知人を通じて練馬区に対し、「マイナス75℃の超低温状態から解凍後、一般車両で搬送する際のワクチンの品質に関わる安全性を示すデータを開示してほしい」という情報公開請求を出しました。

それに対し練馬区は「そんなものは存在しないから開示できない」「厚労省の手引書に従って搬送するだけだ」と回答してきました。

その後、報道で練馬区は、ファイザー社が推奨していない温度(2℃〜8℃)で移送するというから驚きでした。

繰り返しますが、厚労省は「振動を避け安定した状態で運搬する必要がある」と言っていたわけですから、きっと練馬区は絶対に振動させない車両を既に用意しているのだと自分を納得させました。

さて、そのように自分を納得させていたところ、きのう厚労省が各自治体に説明会を開き新たな基準を示したわけです。

なんと、そこには次にように書いてあります

2〜8℃での移送について「容認されているが、揺れを減らすよう慎重な取り扱いが求められる」と。

あれっ!? 「容認」と言うけれど、いった誰が2℃〜8℃での移送を容認したのでしょうか?

ファイザー社は、マイナス15℃以下での移送を推奨しています。

しかも「振動を避け」が、いつのまにか「揺れを減らすよう」に後退しています。

なぜ基準が緩和されたのでしょうか?

加えて厚労省は、マイナス15℃以下の移送については次のように説明しています。

「より安定した管理が可能」と。

さぁこうなると、これまで練馬モデルに倣ってきた自治体は悩みどころです。

「容認されているが、揺れを減らすよう慎重な取り扱いが求められる」2℃〜8℃での移送を選択するか。

それとも「より安定した管理が可能」なマイナス15℃以下での移送を選択するか。

むろん川崎市は当初より、マイナス15℃以下での移送での準備を進めており、そのための冷凍ボックスも用意しています。

なにせ「より安定した管理が可能」なのですから。

べつにこれを川崎モデルなどと称するつもりはありませんが、「より安定した」ほうを選択するのが接種業務責任主体としての常識的な選択ではないでしょうか。

練馬区のように「より安定した管理」を選択せず、メーカーが推奨していない2℃〜8℃の状態でのワクチン移送を選択した自治体は、申し訳ないが練馬モデルではなく練馬レベルだぞ。

心から練馬レベルが普及しないことを祈ります。

仄聞するところによると、既に練馬区は2℃〜8℃用の冷蔵ボックスを大量に保有してしまっているらしい。

はたして誰から買ったのか、あるいは誰からもらったのか知りませんが…

もしかすると、いまさらマイナス15℃以下の冷凍ボックスを手配するのが面倒くさいのか…

2℃〜8℃のシャカシャカ状態で揺さぶられたワクチンを接種される練馬区民はどうなるのでしょうか。

お気の毒としか言いようがない。

私が練馬区議会議員であったなら、そんなことは絶対にさせないが!

それにしても厚労省は随分と罪深いことをするお役所です。
2021/03/13

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