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自治体を「貨幣の利用者」から「貨幣の発行者」へ

実質賃金

人々は、全くのゼロからモノやサービスをつくることはできない。

原料や食材や設備など何らかの仕入れがあって、それに手を加えて新たな価値を創造する。

手が加えられた部分がまさに「価値」そのもので、それが他の誰かによって購入されたとき所得が生まれます。

例えば、Aさんんが1000円の小麦を仕入れ、手を加えて美味しいパンをつくったとします。

それをBさんが1300円で購入(需要)した。

このとき、Aさんの得た所得は1300円ではなく、仕入れ値を引いた300円です。

その300円こそがGDPになります。

Aさんが仕入れた小麦はAさんではない別の誰か(小麦農家)が生産した価値です。

こうした価値の国内総額がGDP(国内総生産)です。

であるからこそ、国内の「生産」「需要」「所得」は必ず一致します。

これをGDPの三面等価の原則という。

ゆえに需要が増えれば生産が増え、所得も増えます。

逆に需要が減れば生産は減り、所得も減ってしまいます。

残念ながら我が国は1998年以降、後者のサイクルに突入しています。

いわゆるデフレ経済です。

ただ小泉内閣のとき、最大の貿易相手国である米国が不動産バブルでした。

結果、海外需要の高まりで国内の需要不足が穴埋めされた時期などもありましたが、国内需要は依然として低迷したままでした。

デフレは着実に実質賃金を引き下げます。

そのおかげで多くの日本国民が貧困化しています。

国民だけでなく、実は川崎市などの地方自治体もまたデフレの被害者です。

ご承知のとおり中央政府は貨幣の発行主体ですが、同じ行政でも地方自治体は中央政府とは異なり「貨幣の発行者」ではなく「貨幣の利用者」なのです。

その点、企業や個人と何ら変わりません。

貨幣の利用者である地方自治体にとって、もしも経済がインフレで税収が増えていく時期であれば、各地方自治体はあれもこれもと実に羽振りよく事業を推進できますが、税収が増えないデフレ経済下においては何を削るかの議論が先行します。

財務省が地方交付税交付金を減らしているからなおさらです。

ゆえに東京都を除き、デフレ下の地方自治体に域内の経済を活性化させる起死回生の政策を望むのは極めて酷な話で、ほぼお手上げ状態なのでございます。

それだけにデフレと緊縮財政を放置している国会議員たちのは罪は大きい。

ただ唯一、地方自治体を「貨幣の利用者」から「貨幣の発行者」に変える術があります。

即ち、中央銀行(日本銀行)による地方債の買取です。

川崎市などの地方自治体は、民間銀行に地方債を引き受けてもらって資金を調達しています。

その民間銀行が保有している地方債を日銀が購入すると、そのぶん新たな貨幣が発行されたことになります。

地方自治体を「貨幣の利用者」から「貨幣の発行者」に変えることができれば、各地方自治体にかなりの財政余力が生まれ、域内経済に大きな好影響を与えることが可能となります。

日銀による地方債の買取は、現在の低いインフレ率下なら充分に検討価値のある政策だと思います。
2021/03/09

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