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寺島実郎と池上彰

政府歳出

IMFの予測によると、2020年の世界全体の政府債務が世界のGDPにほぼ匹敵する規模になるらしい。

それを受け、さっそく評論家の寺島実郎氏がTBSサンデーモーニングで「借金は将来世代へのツケだ」と、実に御尤らしい語調で解説されていました。

結論は毎度おなじみで「歳出抑制」と「借金返済」の必要性に至る。

例によって、インフレ率とか、供給能力とか、自国通貨建てでの起債とか、変動為替相場制とか、固定為替相場相場制とか、そうした貨幣の本質に関わることは一切無視。

まるで、あの『池上彰のニュースそう(ウソ)だったのか!』と同じです。

おそらく寺島氏も池上氏同様に、政府債務の原資が国民の預貯金だと誤解しているのでしょう。

とりわけ池上氏などは、政府債務残高を単純に人口で割って「国民一人あたり何百万円の借金がぁ〜」とやる。

そもそも「借金は将来世代へのツケ」って言うけれど、いったいこのひとたちは何時代の経済を解説してのでしょうか。

貨幣が金貨・銀貨だった中世ヨーロッパや江戸時代だったら理解しますが、管理通貨制度が確立されいる現在ではどう考えても当てはまらない。

寺島、池上の両氏が決定的に理解を欠いているのは「政府債務とは即ち貨幣発行に過ぎない」ということです。

両先生はご存じないかもしれませんが、日本の政府債務残高は明治4年比で3,973万倍となっています。

とはいえ、これ即ち通貨発行残高が3,973万倍になっただけの話です。

それで何か問題でもあるのでしょうか。

あるいは、明治、大正、昭和、平成の人たちが積み上げてきた債務(貨幣発行)を、今を生きる私たちが何か返済でもしているのでしょうか。

話はまるで逆で、先人たちが借金(投資)をしてコツコツとインフラを整備してくれたからこそ、今を生きる私たちは豊かな暮らしを享受でき、未来を生きる日本国民へのさらなる借金(投資)を可能にしています。

つまり債務残高の縮小こそが、将来世代へのツケです。

とりわけ、20年以上にもおよぶデフレ経済で苦しむ我が国は、ことのほか通貨発行(借金)が足りていません。

冒頭のグラフをご覧のとおり、我が国の政府支出がいかに少ないのかがご理解頂けると思います。

寺島先生のように「世界の借金がぁ〜」などと驚いてうっかり政府の歳出を削減してしまうと、我が国は世界最大にデフレ化することになります。

デフレ化とは国の発展途上国化です。

だからこそインフレ率の低い今の日本は将来世代のために歳出を削減してはならないし、ましてや借金を返済することなど考えてはならないのでございます。
2021/02/01

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