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GDP統計の見方

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先日、内閣府から発表された7-9月期の実質GDPは、前期比で5.3%のプラスとなりました。

プラスと言っても、3期連続でのマイナスの後でしたので、その反動によるところが大きい。

2019年10-12月期 -1.9%
2020年1-3月期 -8.3%
2020年4-6月期 -5.3%

GDP統計においては、実質GDPは名目GDPをデフレーター(物価上昇率)で除すことで算出されます。

金額ではなく数量を示す「実質GDP」は、統計をとることができないからです。

例えば、サービス業の仕事量を金額以外で数量化することは困難です。

ここにGDP統計の落とし穴があるのですが、デフレによって物価上昇率が低迷すると、それだけで実質GDPに上昇圧力がかかってしまいます。

ゆえにGDP統計を見る場合には、実質、名目、デフレーターのすべてをみなければなりません。

現在のマスコミのように、実質値だけに焦点をあて「〇〇%の増です」とやるのは実に頂けません。

なお、今回のGDP統計から新基準が適用されています。

例えば、工場や住宅などを改装する工事代が「設備投資」や「住宅投資」などに算入されることになりました。

壊れた施設をもとに戻すだけの修繕修理ではなく、設備や機能が変わる「改装」であれば「新たな価値を生み出した」という考え方に基づいているようで、住宅の場合は「住宅投資」、工場の場合は「設備投資」、公共施設の場合は「公共投資」として、それぞれに反映されることになりました。

また、書籍や映画などの娯楽コンテンツを作る費用なども「設備投資」に加えられるようとなり、こうした諸々の基準改定によって名目GDP(2015年基準)は6兆7000億円程度、押し上げられるようです。

基準を変えれば名目値を増やすことができますが、残念ながらデフレーター(物価上昇率)だけは実需が増えないかぎり上昇しません。

7-9月期のデフレーターは0.2%で相変わらず低迷しています。

名目GDPが算定改定で増え、デフレーターが変わらなければ、実質値が上昇するのも当然だと思うのですが…

そのことを解説してくれるマスコミは、皆無です。
2020/12/12

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