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危機を危機として認識できない政治!?

きのう(12月8日)、総務省から10月の家計調査が発表されました。
二人以上世帯の実質消費支出は一世帯あたり283,508円で、物価変動の影響を除いた実質で前年比1.9%の増です。
先月(9月)は「−10.2%」(前年同月比)で、消費税増税(8%→10%)前の駆け込み需要があったこともあって大幅に落ち込みました。
対して、ことし10月はその反動によって大幅な「伸び」が期待されていたのですが、残念ながらそうはなりませんでした。
例えばロイターの事前予測調査では、10月は同2.5%増とされていましたが、現実は半分以下でした。
昨年10月の消費税増税の上に新型コロナ禍による自粛経済が重なり、我が国経済は賃金と消費支出が相乗的縮小していくデフレが深化していますので当然といえば当然なのですが。
さて、この難局を乗り切るため、大規模な第3次補正予算が期待されていたところですが、なんと予算規模はわずか19兆円程度のようです。
しょぼい…
しかも粗利補償はなく、新たな特別定額給付もなければ持続化給付金等も来年1月で終了とのこと。
「・・・」
やはりまだまだ我が国では「緊縮財政路線」の勢力が強い。
先日もある会合で「コロナ対応とはいえ、また日本の借金が増えちゃったなぁ〜」と、独り言のように嘆いている経営者がおられました。
呆れて言葉もでませんでしたが、政府が負債を拡大してきたからこそ、あなたの会社は儲けることができたんですよ。
この種の人たちは、実感としても論理としても、政府の負債が減ることの真の恐ろしさを理解することができないのでしょう。
むろん、この種の人達は少数派ではありません。
我が国の政治が、危機を危機として認識できない理由がそこにあるのだと思います。
なんどでも言います。
明治4年以降、日本政府の債務残高は既に3973万倍です。
それでも国は潰れないのです。

2020/12/09 |