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日銀のバランスシートの拡大が示すもの!

消費者物価

日銀は、2013年以来、物価上昇率2%というインフレターゲットを目指して量的緩和を行っています。

量的緩和とは具体的には日銀による市中国債の買取のことです。

あれから7年以上が過ぎましたが、残念ながら消費税増税による強制的な物価上昇を除いて、一度もその目的が達成されたことはありません。

達成できないどころかゼロ%水準を基調とし、ときおりマイナス化しているほどです。

去る11月20日に総務省から発表された10月の「消費者物価指数」は、生鮮食品を除く総合消費者物価指数(コアCPI)が−0.7%、食料及びエネルギーを除く総合消費者物価指数(コアコアCPI)が−0.4%でした。

この数字はいずれも前年同月比です。

前年同月(2019年10月)といえば、消費税の税率が8%から10%へと引き上げられ、2019年9月の駆け込み需要の反動で消費が落ち込んだ月です。

即ち、今年10月は、それよりも更に落ち込んでいるということです。

日銀の量的緩和だけでインフレ率を引き上げようという試みは完全に失敗しています。

いつも言うように、金融政策はいわば紐みたいなもので、引く(インフレを引き締める)ことはできても、押す(デフレを払拭する)ことはできません。

それに、政府の緊縮財政が市中国債を容赦なく枯渇させてきたため、今や市場には日銀が購入する国債がありません。

ゆえに黒田日銀は今年の3月、日銀の上場投資信託(ETF)買い入れを上限を年間12兆円とし、それまでの2倍に引き上げました。

とにもかくにも金融機関の貸出を増やすためには「日銀のバランスシートを拡大しなければ…」ということなのでしょう。

とはいえ、何度も言いますが、日銀がバランスシートを拡大したところで金融機関の貸出は増えずデフレを払拭することは不可能です。

日銀のバランスシートの拡大は「政府の負債など日銀が買い取ってしまえばそれでチャラですよ」ということを証明しているに過ぎません。

日銀がETFの購入量を増やしたお陰もあってか、皮肉なことに日経平均株価だけは実体経済(GDP)を尻目に上昇していきました。

バブル崩壊以降の最高値をつけているほどです。

なお、ETF購入のタイミングが功を奏したようで、日銀は6兆円近い含み益を出しています。

それをウォル・ストリート・ジャーナルが「日本最大級の株式投資家が適切なタイミングでの投資によって6兆円ちかい含み益を確保した」と皮肉っぽく記事にしています。

我が国に「国の借金問題」なんて存在しないことを日銀が身をもって証明してくれているのですから、対象事業者の粗利補償を含め効果的なコロナ対策と経済対策をうってもらいたい。
2020/12/07

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