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日本にとって他人事ではない「台湾問題」



昨年(2019年)の1月、習近平国家主席は「中国は統一されなければならないし、実際に統一されるだろう」と演説しました。

北京が言う「中国の統一」は、むろん台湾を飲み込むことが絶対条件です。

1997年に香港をイギリスから、2年後の1999年にはマカオをポルトガルから返還され、大陸中国に再編されて以来、残るは台湾のみです。

その飲み方が、平和的統一なのか、武力行使も辞さないものなかはわかりません。

ただ、習近平国家主席は演説で「武力行使を選択肢から外すことはない」と警告を発しています。

事実、大陸では「力による統一論」が台頭しているようです。

ニクソン・キッシンジャー時代に既に台湾は国連から締め出されていますが、北京はWHO(世界保健機関)のような国際機関からも台湾を締め出すことに成功しています。

加えて北京は、世界の航空会社に「台湾」ではなく「中国(省)台湾」へと表記を改めるよう求めています。

米国大統領がバイデンへと変わったことで、北京は「台湾を締め付けても、米国は静観する」という考えを深めるかもしれません。

その米国は1979年4月に上下両院で「台湾法」を制定して以来、軍事的に台湾を支配して大陸中国を抑え込む姿勢をとっています。

ゆえに、台湾には米国のレーダーがあり、ここから中国本土から飛来してくる航空機やミサイル等を監視していると言われています。

故・李登輝氏の第一回目の総統選挙の際、北京政府は軍事演習の名のもとに台湾海峡全域をミサイル着弾地点に設定し、事実上、台湾海峡を封鎖したのですが、米国が空母打撃群(空母機動部隊)2ユニットを派遣したことにより、当時はまだ実力のなかった中国海軍が尻尾をまいて撤退してしまったことがあります。

当時に比べ、はるかに中国が軍事的実力を高めたとはいえ、直ちに二国間が大規模な武力衝突をすることはないでしょう。

そのことは「互いに核兵器をもった米中がその本国同士で戦うことはないであろう」と、両国ともに認識しているからです。

なお、米中両国の経済的相互依存関係は相当に深いものとなって(例えば、テンセントの大株主はFacebookです)いることからも、かつての米ソ関係のように互いに封じ込め戦略はとれないことをも両国は承知しているはずです。

逆に言えば、だからこそ、この台湾をめぐる米中の軍事的・外交的競争はこれから更に激しさを増すことになるかと推察します。

我が日本国の安全保障にとっても、台湾に米国のレーダーが設置されているのと、台湾に中国のレーダーが設置されてしまうのとでは洒落にならないほどの大きな違いです。

極東アジアの安全保障地図がガラリと変わってしまうことになりますので…

ゆえに台湾問題は日本国民にとって他人事ではありません。

バイデン、習近平、蔡英文、菅がどのような外交(軍事を含む)を展開するのかが注目されます。
2020/11/21

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