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フィリップス曲線

黒田日銀はデフレ脱却のために、インフレ目標2%を掲げて量的緩和(国債の買い取り)を行ってきました。

異次元緩和とも言われた量的緩和は既に7年間にも及んでいます。

インフレ率とは、即ち「物価上昇率」のことです。

20年以上という長きにわたりぶデフレ経済に慣れ親しんでしまった(本来、こんなものに慣れてはいけない)多くの日本国民は「えっ、物価が上がっちゃったら困るぅ〜」と思われるかもしれません。

たしかに物価だけ上がって収入が減ってしまったら困りますが、インフレには賃金を引き上げ、失業率を下げる効果があります。

ただし、ここでいうインフレとは2〜5%程度のマイルドなインフレです。

英国の経済学者であるアルバン・ウィリアムズ・フィリップが発表した仮説で「フィリップス曲線」というものがあります。

これはインフレと失業率の相関関係を表しているものです。

即ち、インフレ率が高い時期には失業率が下がり、インフレ率が低い時期には失業率が上がるという説です。

デフレとは継続的な物価と賃金の相乗的な下落を意味しますが、物価が下がるということは、逆に言えば通貨の価値が上昇しているということになります。

おカネの価値が上がれば負債(借金)の負担も重くなるため、企業は投資に向かいにくくなります。

また、物価が下がっているため、同じだけモノを売っても売上は下がっていますので、利益を確保するためには労働賃金を下げたり、リストラに走らざるを得ない、という話になります。

つまりは、モノの価値も下がると同時に労働価値も下がり、失業率が次第に上がっていくということです。

下の図は、1995年から2019年までの我が国のインフレ率と失業率をマッピングしたものです。

フィリップス曲線

ものの見事にフィリップス曲線が描かれていることがわかります。

要するに、インフレ目標2%が達成されれば、日本の失業率は2%台にまで落ちると考えてよいわけです。

因みに、諸外国では日本のような美しいフィリップス曲線を描くことはありません。

なぜなら、米国のように国内需要を大きく海外からの輸入で埋めている場合、生まれるのは海外の雇用であって、国内の雇用ではないからです。

もしも、このまま我が国がデフレを放置すれば、やがては国内の供給能力が毀損されてゆき(現にそうなりつつあります)、国内需要を海外からの輸入で埋める国に成り果ててしまうことになります。

であるからこそ、一刻もはやくデフレ経済を脱却し、インフレ率をマイルドに上昇させる必要があるのです。

とはいえ、日銀による金融緩和(国債の買い取り)だけでインフレ率を上昇させることは困難です。

インフレ率を上昇させるには通貨量の拡大が必要です。

残念ながら、日銀が国債を買い取って得たカネは単なる日銀当座預金(貨幣)であって「通貨」ではありません。

貨幣が通貨に成るためには、誰かによって使ってもわわねばならないのです。

日銀当座預金を借りて使える経済主体とは、それ即ち日本政府です。

政府は一刻も早く大規模な第三次補正予算を組み、粗利補償など国民を済うためのおカネを使うべきです。
2020/11/19

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