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大阪都否決 〜 公的部門による支出もまた成長の原資である 〜

大阪市解体の是非を問う「住民投票」は反対多数で否決されました。

反対=69万2996票
賛成=67万5829票

時流に媚びず、冷静な判断基準に基づいて反対票を投じられた大阪市民の皆様、なお「大阪市解体構想(大阪都構想ではない)」の真実を様々なメディアを通じて根気強く訴え続けられた論客の皆様にも心から敬意を表します。

前回は反対していたくせに、大阪では選挙に強い維新に媚びて慌てて「賛成」にまわった公明党はえらく恥をかいた格好です。

大阪市民の未来よりも、自分たちの目先の選挙事情のほうが余程に大事だったのでしょう。

維新にしても、大阪市解体構想を正当化するためなら、なりふり構わず矛盾にみちた理屈を平然とこしらえる。

例えば、彼ら次のように言っていました。

「今は大阪府知事と大阪市長が同じ政党で良好な関係だから二重行政の弊害を避けて調整できるが、政治的に違う立場の知事と市長になってしまうとそれができない。だから大阪市を廃止して府に権限を統括するべきだ」

しかしながら、いわゆる大阪都構想では、大阪市を廃止した後に設置される特別区の区長と区議会議員は新たに選挙で選ばれます。

となれば、現在の東京都区制度が抱えている問題と同じように、23区(4区)の区長が東京都(大阪府)に対して「もっと権限をよこせ」という新たな行政的・政治的問題が生じることになります。

それともなんですか、「維新」公認でないと区長や区議会議員になれない法律でもつくるのですか?

そもそも「二重行政が大阪の成長を妨げている」という理屈からして実に胡散臭い。

そのように言うのなら、まずは「二重行政」の定義(量的規模を含む)、「大阪の成長」の定義を明確にするべきです。

「成長」なるものが、仮に経済成長(実質GDPの増加率)のことだとすれば、成長していないのはなにも大阪府や大阪市に特有の問題ではありません。

あなた方が羨む「都区制度」を採用している東京都だって成長していません。

経済が成長してないのは日本経済そのものがデフレだからです。

11月16日、7-9月期(Q3)のGDP速報値が発表される予定ですが、民間シンクタンクの予想をみますと、大きく落ち込んだ前期(Q2)の反動や政府支出拡大の影響もあって3.6〜5.8%のプラスに転じるとされています。

ほぼ間をとって「4.0%の成長」としている三井住友DSアセットマネジメントの予測値は次のとおりです。

GDP予測

ご覧のとおり、もっとも大きいのは純輸出(輸出額ー輸入額)です。

輸出に助けられている格好です。

なお、民間の個人消費が伸びているのはGOTOキャンペーンやGOTOイートなどの政府支出の拡大の影響かと思われます。

要するにプラスに転じているのは、政府支出に関わる項目だけであり、民間の設備投資や住宅投資はひきつづきマイナスです。

ゆえに、少なくとも民間の設備投資がプラスに転じるまでは、政府による財政支出の拡大が必要です。(むろん、インフレ率が許すかぎり)

二重行政だろうが、三重行政だろうが、デフレ期には公的部門が支出を拡大しなければなりません。

ネオリベ自治体は病的なほどに「歳出カット」に命を燃やしますが、公的部門の支出もまた成長の原資であることを知ってほしい。
2020/11/02

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