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「カモネギ行政」にならないために

ソーシャルメディア

近年、行政広報の一貫として、地方自治体によるSNSやアプリなどのソーシャルメディアの利用が増えています。

川崎市においても、TwitterやFacebookなど6つソーシャルメディアのアカウントを開設し、各部署が市政情報を発信しています。

そしたなか、去る8月11日、川崎市は今年の4月に開設した『TikTok』のアカウントを停止するという報道発表を行いました。

所管当局によれば、停止した理由は「TikTokをめぐる情勢に対応した他自治体の状況や、市民の皆様からのお問い合わせが多くなっているから…」とのことでした。

地方自治体がソーシャルメディアのアカウントを取得するに際し、議会への報告義務はありません。

ゆえに私は川崎市がTikTokのアカウントを開設していることを知らなかったのですが、そもそもこれほどに政治的(安全保障上の)問題が叫ばれていた「TikTok」に、地方自治体という行政機関が安易に手を付けたしまったことが問題です。

例えば… 2019年2月、TikTokは「児童オンラインプライバシー法違反」で米国の連邦取引委員会(FTC)から罰金570万ドルの支払いを命じられていますし、2020年1月には米軍関係者のTikTokの使用が禁止され、インドでもTikTokを含め中国系企業によって運営されているアプリ59種の使用を禁止しています。

なお、TikTokはアンドロイド(スマホのOS)から数百万人分の個人情報を収集していたことが明らかになっています。

これらはすべて、川崎市がTikTokのアカウントを開設する以前の話です。

ご承知のとおり、TikTokを運営しているのは中国企業のバイトダンスです。

そして中国では、2017年から「国家情報法」が施行されています。

この法律は「中国企業は中国政府の諜報活動に協力しなければならない」というものです。

トランプ米大統領が、バイトダンス及び関連会社との取引を禁止する大統領令に署名したのもこうした背景があってのことです。

一方、我が国の地方自治体は、極めてデリケートな市民の個人情報や企業情報を大量に保有しています。

その多くがデジタルデータです。

こうしたデジタルデータを完璧に守ることは実に難しい。

あのペンタゴン(米国国防総省)ですらハッキングされるのですから。

即ち、企業ビジネスにとって有益な行政情報を大量に有し、しかもセキュリティ意識がことのほか低い地方自治体の存在は、かれらIT企業にとって大いに魅力的な標的であることを知るべきです。

コミュニティサイトを利用したことで、例えば「性的な壁」などがばれて、それを理由に揺すり集られ、重要な行政データを外資や外国の諜報機関に引き渡す公務員がでないとも限りません。

そういえば、とあるコミュニティサイトを利用したことを発端に辞職に追い込まれた県知事さんもおられました。

大阪市も今年の7月にTikTokとの業務連携協定を締結していましたが、その後やはりこの騒ぎで凍結されています。

地方自治体による安易なソーシャルメディアへのアクセスは、行政情報を抜き取りたい彼らにとってはまさに「カモネギ」です。

そこで私は、去る9月議会の決算審査特別委員会において、事態の重要性を鑑み本市各部署がソーシャルメディアを利用するにあたって示されている本市のガイドラインの見直しを求めました。

所管する総務企画局長から「今後活用するソーシャルメディアの特性や安全性などに十分留意するようにガイドラインの改正を行う」との答弁を頂きました。

今後も、当該問題について注視してまいります。
2020/10/23

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