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財政政策を転換し、診療報酬と介護報酬を引き上げよ!



生産年齢人口(15〜64歳)比率の低下から、我が国では各分野における人手不足が深刻化しておりますが、一定の分野においては生産性向上のための投資(ヒト、モノ、技術への投資)を拡大することによって解消が可能です。

とはいえ、対人サービスの分野においてはそうは簡単にいきません。

とりわけ医療・介護の分野は生産年齢人口比率の低下以前に構造的というか政治的な問題を抱えています。

例えば介護の分野では、政府が「日本の財政は破綻するぅ〜」という科学的にもあり得ないファンタジーな理屈をでっち上げて緊縮財政を断行し、介護報酬を削減し続けています。

結果として、介護分野での人件費が上がらず、むろん生産性向上のための投資もできず、現場は極度の人手不足に陥っています。

厚生労働省によれば、施設で働く介護職員の平均月給(2019年)は24万5千円(勤続年数7.1年、年齢42.6歳)で、全産業平均(33万8千円)と比較すると9万3千円も下回っています。

つまり月額で、産業平均と10万円ちかくもの差があるわけです。

これで人手不足にならないほうが不思議です。

施設に勤務しない介護職員の場合、ホームヘルパーが平均月給24万円、ケアマネージャーの平均月給が27万5千円です。

介護報酬を切り詰められているのですから、介護の現場は給料を引き上げられません。

結果、介護福祉士として登録しつつも介護の現場で働いていない人が増えています。(むろん、その人が悪いわけではありません)

また、厚生労働省が示している「介護人材に係る需給推計値」によれば、いわゆる団塊の世代が全員後期高齢者となる2025年の介護人材の需要見込みは253万人、供給見込みは215.2万人となっており、全国で37.7万人の人手不足が生じるとのことです。

人材不足を緩和するためには、とりもなおさず介護職員の給料を引き上げるしかありません。

にもかかわらず、政府はプライマリー・バランスを黒字化するために緊縮財政(介護報酬の削減)という狂気の沙汰にでているわけですが、一刻もはやく財政政策を転換し、介護報酬の拡大するとともに規制強化をするなどして介護職員の所得改善に努めるべきです。

我が国では医療現場においても、とりわけ看護師不足が進行しています。

例えば米国では100床あたり230人前後の看護師が患者に対応しています。

フランスでは100床あたり約90人です。

日本は100床あたり50人前後で、米国の5分の1、フランスの半分の人数で患者対応せざるを得ない状況になっています。

全国の看護師の有効求人倍率は今年1月時点で2.5で、求職者の看護師一人に対して、求人が2.5もあるわけです。

現在、全国的には6万人以上の看護師が不足していると言われています。

なのに政府は前述の理由から愚かにも診療報酬を引き下げてきました。

さて、こうしたなか川崎市は、市立看護短期大学を4大化すべく文科省に申請を出すところまできました。

本市は4大制の看護大学をもたない実に稀な政令市でしたが、文科省の許可が下りればこれで漸く他都市並みです。

将来的に川崎市内の病院で勤務してくださる優秀な看護師を確保するためにも、市内に4大制の公立看護大学を整備することは極めて有意義です。
2020/10/20

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