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都市伝説と政治



小学生のころ、「口裂け女」は足が早く追いかけられたら絶対に逃れられないという噂が校内で出回り、放課後、みんなで怖がりながら下校した記憶があります。

今にして思えば「足が早く絶対に逃れられないのに、いったい誰が見てきたんだろう?」と疑わねばならなかった。

この種の都市伝説は尾ひれ羽ひれがついて広がっていくのが常ですが、むろんインターネットなどなかった時代ですので、地域によって尾ひれ羽ひれの形が異なったようです。

私の地域では「足が早い」でしたが、おそらく地域ごとの「口裂け女」像があったのだと思われます。

なぜ「口裂け女」の話が広まったのかについては諸説あるようですが、どうやらそもそもの発端は「不審者情報」にあったようです。

一つの不審者情報から「口裂け女」にまで話が膨れ上がるところが都市伝説の凄いところですね。

さて、「都市伝説」という言葉を辞典(大辞林第ニ版)で調べてみますと、「口承される噂話のうち、現代発祥のもので、根拠が曖昧・不明であるもの」と解説されています。

① 口承される噂話…
② 現代発祥のもの…
③ 根拠が曖昧・不明であるもの…

以上①②③の条件を充たすものを「都市伝説」というのであれば、政治の世界にはいくつかの都市伝説があります。

例えば…
「人口が減少すると経済は成長しない」
「国債を増発すると金利が上昇しハイパーインフレとなって国が破綻する」
「構造改革が産業の生産性を引き上げる」
「財政の健全化が福祉を充実させる」
「政府債務は個人金融資産によって支えられている」

これらは悉く、①口承される噂であり、②現代発祥のものであり、③根拠が曖昧・不明なものです。

口裂け女とちがうところは、噂を垂れ流しているネタ元がTVや新聞などのマスコミであることが既に明確になっていることです。

まず「人口が減少すると経済は成長しない」については…

当ブログにおいて、これまでにも具体的な数字を示して証明しているとおり、産業革命以降、人口増減と経済成長にはそもそも相関関係はありません。

次に「国債を増発すると金利が上昇しハイパーインフレとなって国が破綻する」についても、ことしだけでも既に90兆円規模の国債を新たに発行していますが、金利は変わらずハイパーインフレどころかインフレ率はゼロ%台のままです。

「構造改革が産業の生産性を引き上げる」と言われ続けて、1990年代以降、新自由主義的な規制改革がはじまりましたが、この20年間、なんと我が国だけが経済成長していません。

因みに構造改革の先がけとなった英米においても、既に1980年代以降から生産性向上のスピードが明らかに落ち込んでいます。

「財政の健全化が福祉を充実させる」についても、社会保障費や公共事業費は税収とは関係なく拡大することが可能であることが既に『現代貨幣理論』(MMT)によって証明されています。

「政府債務は個人金融資産によって支えられている」につても話は全く逆で、政府債務によって個人金融資産が積み上げられているのが真実です。

以上のとおり、これだけ情報インフラが充実した世の中にあっても、年端も行かぬ小学生ではなく大の大人たちがこの種の都市伝説に怯えています。

怯えるだけならまだいいのですが、こられの都市伝説が現実の政治を歪め、人々の暮らしを貧しくし国を危うくしています。
2020/10/18

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