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大阪都構想を神奈川都構想に例えてみると…

大阪都構想

いわゆる「大阪都構想」の住民投票が11月1日に行われます。

はたして、どれだけの大阪市民が当該住民投票(大阪都構想)の意味を理解されているのでしょうか。

おそらくは大多数の方々が「大阪府が大阪都になるんなら、なんとなくいいんじゃないの!?」程度のご認識ではないでしょうか。

大阪市民として最低でも理解しておかねばならないのは、今回の住民投票は「大阪都構想に賛成しますか?、それとも反対しますか?」という選択肢ではありません。

正しくは「大阪市を廃止して特別区を設置することに賛成しますか? それとも反対しますか?」の選択です。

即ち「政令指定都市としての大阪市を解体し、自治権が制約された特別区に分割されることに賛成するか否か…」です。

因みに、仮に住民投票が「賛成」多数となっても、大阪府は「大阪都」にはなりません。

なぜなら現在の法律では、東京都以外の道府県市町村が「都」を呼称することは認められていないからです。

なのに、まるで大阪府が大阪都に変わるチャンスであるかのように政治的に喧伝するのはいかがなものでしょうか。

さて、ポイントは政令指定都市としての大阪市を解体するか否かです。

川崎市民でも政令指定都市であることの意味を理解されている方は少ないので、きっと大阪市民の多くも同じような状況ではないかと思われます。

そこで「大阪都構想」を「神奈川都構想」に置き換えて考えてみたいと思います。

要するに、川崎市を解体し4つの特別区に分割されることに、あなたは賛成しますか、それとも反対しますか?…という話です。

ここで重要なことは、政令指定都市(以下、「政令市」)と特別区とでは、自治権に大きな差があることです。

私は東京23区(特別区)で生まれ育ちましたのでその違いがよくわかります。

例えば、政令指定都市である川崎市が都市計画道路を整備する場合、国と川崎市との折半で整備しています。

事業の規模、工期、工区などの事業計画についても、川崎市が国(国土交通省)と直に協議することで事業が進められていきます。

しかしながら、特別区ではそうはいきません。

まず、新しく設置された特別区は、神奈川都(実際の名称は都にならない)に、都市計画道路の整備についてお伺いをたてなければなりません。

仮に、神奈川都のお許し得ることができたとしましょう。

その場合、国(国土交通省)と協議交渉するのは特別区ではなく神奈川都です。

特別区には、そのような権限は付与されません。

あくまでも、神奈川都を通じて国と協議交渉しなければならないわけです。

政令市と特別区とでは、江戸時代、将軍にお目見えを許された旗本と、許されていなかった御家人との違いぐらいの差があるわけです。

しかも、新しくできた神奈川都が、一つの特別区が所望する都市計画道路の整備について、そう簡単に許可を出すかどうかすら怪しい。

それまで3つ存在していた政令市が解体され、神奈川都には複数の特別区が設置されることになりますので、当然のことながら特別区同士の順番待ちが発生します。

このように道路を一つとっても、政令市であった川崎市民の自治権が大幅に縮小するのです。

むろん、道路のほか、医療、介護、教育、消防などあらゆる行政分野で財源と自治権が縮小します。

政令市のままであれば、市民税は川崎市政の財源として歳出され、川崎市民としてそれを享受するこができますが、政令市が解体され神奈川都となれば、納めた税金は神奈川都下に設置された複数の特別区に分散されますので、政令市の市民のように納めた税金分の恩恵を受けることはできません。

しかも政令市時代の優秀な川崎市役所の職員が、新しくできる神奈川都に人材的に奪われることになるでしょう。

要するに、川崎市(政令市)を解体し神奈川都下に特別区を設置することで、むしろ川崎市の街づくりや各種の行政サービスが停滞するわけです。

むろん、横浜市や相模原市もしかりです。

もしも横浜市民に「横浜市(政令市)を解体して、特別区の区民になりませんか?」と尋ねれば、多くの横浜市民は反対するにちがいない。

つい最近、政令市の市民となった相模原市民もまた「せっかく政令市の市民になれたのに…」と言って神奈川都構想に反対するにちがいない。

大阪の停滞は日本の停滞につながり、ひいては川崎の停滞にもつながります。

ゆえに、大阪市民の皆様の賢明なるご判断に期待したい。
2020/10/14

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