ブログ

HOME» ブログ »『ネオリベ110番』が欲しい!

ブログ

『ネオリベ110番』が欲しい!

医療機器輸入額

国連貿易開発会議(UNCTAD)から発表されている「各国の医療機器輸入額の推移」をみてると、我が国の医療機器の輸入額は右肩上がりに高まる一方です。

むろん、こうした背景には、我が国の医療機器の国内自給率の低さがあります。

どんなに政治に無頓着な人でも、今回のコロナ禍を通じ、医療用マスクの8割以上を輸入に頼り、パンデミックになった途端にマスクが極端に不足したことから、医療にかかわる機器や機材が国産でないことのリスクをさすがに痛感したことと思います。

例えば、我が国では在宅用の人工呼吸器は、95%が輸入です。

なぜ、このように我が国の医療機器の国内自給率は低いのか。

少し複雑な事情があります。

基本的に医療機器はお医者さんが絡まないと造れません。

研究発表をし、その機器に「お墨付き…」を与えるのはお医者さんだからです。

もしも日本の医療機器を世界に売ろうとすれば、やはりお医者さんのお墨付きが必要となるわけですが、ここで言う「お医者さん」とは残念ながら日本のお医者さんではありません。

ざっくり言えば、国際医学界(ヨーロッパが中心)においてお墨付きをもらわなければなりません。

そして、その機器の有効性や、あらゆる医学データを蓄積しているのがヨーロッパ勢なのです。

医療機器分野において、ドイツのシーメンスなどが世界シェアを誇っている理由もそこにあります。

よって、日本の医療機器が世界を席巻することは困難ではありますが、国内政策によっては医療機器の国内自給率を高めることは可能だと考えます。

その意味で、川崎市は大罪を犯しています。

前の市長時代、川崎区の殿町地区(国際戦略拠点)にジョンソン・エンド・ジョンソンの東京サイエンスセンターを誘致しました。

あのとき私は、川崎市としても日本国としてもジョンソン・エンド・ジョンソンを誘致しなければならない理由など微塵もないことから、議会において当該誘致政策に大反対をしましたが、残念ながら誘致は決定されたわけです。

即ち、川崎市はジョンソン・エンド・ジョンソンに日本国内での販売拠点を市税と国費を使って提供したのです。

これを国賊的政策と言わず、何と言うのでしょうか。

少しでも日本の医療機器の国内自給率を高めることが、政府及び地方自治体の重要な役割りではないでしょうか。

一昨日発足した菅内閣は「縦割り行政」の弊害を内閣の重要政策の一つとして掲げているようですが、まったく政策的な時宜を得てないアジェンダだと思います。

総理から指示を受けた河野行革担当大臣はさっそく、縦割り行政の弊害に関する情報を集める仕組みとして「縦割り110番」なる制度を発足させたました。

河野大臣は「今までの行政改革はコストを削減したり、そぎ落としたりするものだったが、今後は国民や社会からみて新しい価値が生まれるような規制改革を中心にしていかないといけない」と述べられていることから、やはり構造改革路線に突き進んでいくのでしょう。

縦割りの弊害なんて、それこそ政治家が、その都度ケースバイケースで運営上の調整をすればいいだけの話であって、ハードウェアとしての制度を改めるという話ではないように思います。

川崎市のような地方自治体だって、行政を運営するにあたっては局と局との調整が必要なときが多々ありますが、都度、市長なり副市長たちがリーダーシップを発揮して行政上の調整をすればいいだけです。

そこに「新たなる価値!?」を見出すような行政改革が求められているとは思えません。

左翼を含めネオリベたちは、とにかく「新しい価値」が大好きです。

新しい価値を求める発想そのもがまさにネオリベラリズム(新自由主義)的です。

保守の役割とは、価値を守ることにあるはずです。

その意味では、1990年代以降の自民党は保守政党ではなくなってしまいました。

目下の最重要課題は、①度重なる消費税率の引き上げ、②構造改革というグローバル経済路線、③コロナ禍にともなう経済的疲弊によって壊滅的状態となっている国民経済を立て直すことです。

まずは財政支出によって需要を創出すること。

創出された所得がちゃんと国民一人ひとりに行き渡り、それが次なる需要に結びつくように、これまでグローバル投資家たちのために破壊されてきた雇用規制を元にもどすこと、即ち逆「構造改革」が必要です。

あるいは、前述した医療機器の国内自給率を高めるためにも、まさに逆「構造改革」が必要で、開発当初は割高な医療機器でも公的施設が率先して購入できるようにするためには財政出動も必要でしょう。

少なくとも、我が国の政府や地方自治体がネオリベ的政策を進めていくかぎり、医療機器の国内自給率を高めることなど到底不可能です。

できることなら、新しい価値として『ネオリベ110番』を創設してほしい。
2020/09/18

ブログ

セミナー

BLOG

議会報告書

メディア掲載

プロフィール