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しわ寄せは自治体に…

PCR検査

自民党総裁選も終わり、今日、菅内閣が発足します。

安倍政権以上の緊縮財政と構造改革が進むことになりそうです。

官房長官としては最後となるきのうは、希望する高齢者のPCR検査や抗原検査の費用を無料にするための予算が閣議決定されています。

新型コロナの検査は現在、発熱などの症状があり感染が疑われる場合、あるいは感染した人との濃厚接触者などにかぎって行政検査の対象となり自己負担は無料になりますが、行政検査の対象とならない場合、PCR検査や抗原検査は全額実費負担となっています。

それを今回、予備費を使い、希望する高齢者の自己負担分を無料にするという。

希望する高齢者に市区町村が検査を行う場合、政府が検査費用の最大半額を補助し、残りを市町村区が負担するスキームになっているようですので、ただでさえマンパワーが不足し財政制約に縛られている地方自治体の混乱は避けられません。

このブログにおいて何度も申し上げているとおり、無症状者に対して闇雲にPCR検査を行っても意味がありません。

例えば、高齢化率21%の川崎市には約32万人の高齢者がおられます。

もしも32万人全員が検査を希望したらどうなるか?

確率論から想定してみましょう。

6月上旬に行われた厚労省の大規模な抗体検査によれば、新型コロナの有病率(=罹患率)は0.1%であることが判明しています。

ゆえに川崎市に住む高齢者のなかで感染している可能性があるのは320人ということになります。

残りの319,680人は非感染者ですが、PCR検査の特異度は99%ですので、川崎市の高齢者3,196人は感染していないにも関わらず「陽性」と診断されます。(偽陽性)

当然のことながら、この非感染者3,196人を市内の医療機関は新型コロナ感染者として隔離状態で受け入れなければなりません。

これにより医療機関や保健所など関係機関のマンパワーが破壊的に圧迫されます。

もともと感染していないのに、コロナ病棟に入院することで感染してしまう可能性も高まります。

なおかつ、PCR検査の感度は70%と言われていますので、実際に感染しているとされる320人のうち96人は「陰性」と診断されます。(偽陰性)

そしてこの96人は「陰性」のお墨付きをもらって街を闊歩することになります。

有病率0.1%の感染症において、無症状であるにもかかわらず闇雲にPCR検査を拡大することの愚かさがお解りいただけるものと思います。

いつも言うように、あくまでも感染者を重症化させないこと、死なせないことが肝要です。

残念ながら無症状者へのPCR検査の拡大はむしろ事態を悪化させます。

しかも自治体が検査費の一部を負担するようですので、例によってプライマリーバランスの観点から他の何らかの予算が削られることになります。

実に馬鹿げています。

冒頭に示したグラフのとおり、PCR検査の拡大とコロナ死者の減少とに相関性はありません。
2020/09/16

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