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大本営発表「PB黒字化目標」

2001年以降、自民党政権は毎年7月ごろになると、『経済財政の運営に関する基本方針』(骨太の方針)を閣議決定しています。

今年の『骨太の方針』は、7月17日に閣議決定されました。

さっそく中身に目を通すと、実に腹立たしい箇所がいくつかあるのですが、その一つが「デフレに戻さない決意をもって経済財政運営を行う」というくだりです。

よくもまぁ、このような嘘をヌケヌケと言えますね。

いかにも「既にデフレから脱却している…」みたいな物言いですが、第二次安倍内閣下においてもなお我が国経済は一貫してデフレ経済であり、一度としてデフレから脱却した気配も事実もありません。

それもそのはずです。

なにせ現内閣のもと、2度も消費税率を引き上げているのですから…

第二次安倍内閣発足当初、たしかに日経平均株価は上昇したましたが、それは日銀の量的緩和で円安がすすみ、グローバル投資家らから割安とみられた日本株に「買い」が入ったにすぎません。

現に、円高局面では日経平均株価は下がっています。

「デフレから脱却した!」と言うのであれば、少なくともインフレ率と実質賃金が継続的に上昇していなければなりません。

残念ながら、そのようにはなっていません。

因みに、8月11日に発表された6月の実質賃金(速報値)は、「−1.4%」でした。

長期的にみても、実質賃金もインフレ率も下がり続けています。

実質賃金
実質賃金
インフレ率

さて、今年の『骨太の方針』では、例のプライマリーバランス(基礎的財政収支、以下「PB」)について言及がありませんでした。

さすがに、このさなか「国民生活よりも財政規律のほうが大事です」とは言えなかったのでしょう。

とはいえ、PB黒字化目標が破棄されたわけではありません

今回の『骨太の方針』でも、「PBの黒字化目標が謳われた2018年および2019年の『骨太の方針』に基づいて、経済・財政一体改革を推進する…」と明確に言い切っています。

要するに「最終的にはPBを黒字化する、という内閣の決意に何ら変更はない」ということです。

このPB規律がある限り、例えば消費税を減税することも、強制自粛にともなう粗利補償を行うことも、あるいはコロナ禍で逼迫する医療現場に病床を増やすことも不可能です。

それよりも、コロナ禍のほとぼりが冷めた暁には、必ずPB黒字化のための「増税論」でてきます。

へたをするとほとぼりなど冷めなくとも「コロナ増税」が断行される可能性さえあります。

何度でも言います。

PBを黒字化する必要など全くありません。

「(PB黒字化が)必要だ、必要だ」と叫んでいる政府発表は、まさに敗戦末期の「大本営発表」と同じです。

過ちは二度と繰り返してはならないと思います。
2020/08/12

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