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迫りくる食糧危機

FAO(国連世界食糧計画)のデビッド・ビーズリー事務局長によると、世界では、毎晩お腹を空かせたまま眠るしかない「慢性的飢餓」に追い込まれている人の数が、この4年間で7億9,600万人から8億2,100万人へと増加しているという。

一方、紛争や自然災害などにより突発的に飢餓に陥ってしまう人たちも、この4年間で8,000万人から1億3,500万人に増えたらしい。

即ち、いま世界では、およそ10億人もの人たちが慢性的飢餓、突発的飢餓に苦しんでいるとのことです。

紛争、気候変動、自然災害に今度は新型コロナウイルスによるパンデミックが危機として加わりました。

これに伴って、WFP(国連食糧計画)は突発的飢餓に陥る人たちが年末までに2億6,500万人に達すると予測しています。

FAOが発表している「一人あたりのカロリー供給量」を調べてみると、世界全体としてはほとんど増えていません。

カロリー供給量

さらに下のグラフをご覧のとおり、一人あたりのカロリー供給量の増減率は世界人口の増減率を下回っています。

食糧供給量と世界人口の増減率

ゆえに、国家としての力が脆弱な地域ほど飢餓リスクは高くなるのも宜なるかな、と思います。

FAOはその理由を…
1.低い労働生産性
2.不公正な貿易
…と認識しているようです。

FAOが言う「不公正な貿易」とは、自由貿易を絶対善とする「不公正」なのか、絶対善とはしない「不公正」なのかは解りませんが、後者とみるのであれば私も同感です。

きのうのブログの続きにもなりますが、低い労働生産性の最大の要因はグローバリズムにあると断言していい。

なぜならグローバリズムとは、技術革新等による国内での生産性向上を否定し、ただひたすらに国境を超えて低賃金労働者に生産を委ねるシステムだから当然です。

世界的にも、この20年間にわたり実質賃金が低迷しているのもそのためです。

加えて、これまで覇権国として振る舞ってきた米国が、いまや覇権国としての意志を失いつつあることも大きい。

覇権国とは、圧倒的な経済力と軍事力により世界の安全保障に責任をもつ国のことです。

むろん、食糧安全保障もまた然りです。

覇権国なき世界は、すべての国が「自分のことで精一杯」という状況になります。

といって、米国に代わり得る覇権国も存在しない。

まるで時代は、ローマ帝国消滅後の「中世」のようです。

これからはグローバリズムに背を向け、各国が国民経済を中心にした生産性向上政策を進めていくべきです。

そのことが、飢餓に苦しむ世界に人々を救う道でもあります。

危機に相応し、弱者を救済するためには、グローバリズムが忌み嫌う「余剰生産」が必要なのです。
2020/08/03

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