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日銀による地方債購入の一歩手前!?

私は川崎市議会において、日銀による地方債購入を市として国に要望すべきことを提案しています。

日銀は、量的緩和の一環として民間金融機関が保有している国債を購入することで民間金融機関の日銀当座預金を積み上げています。

そのことが「民間金融機関による融資を拡大するはず…」と考えてのことですが、残念ながら日銀の思惑どおりにはいっておらず、依然として民間金融機関(以下「銀行」)の融資(貸出)は増えていません。

それもそのはずで、そもそも借り手が「ぜひ、おカネを借りたい」と思わなければ銀行に融資など求めません。

どんなに銀行の資金量が増えたところで、経済の需要が拡大しないかぎり企業も個人も銀行に融資を求めないのです。

ただ、日銀としても今さら「量的緩和に効果はありませんでした」とは言えず、また「量的緩和を終了します」とも言えない。

もし言えば、それが円高圧力になって日経平均株価が下落することになるでしょう。

とはいえ、市場の国債は既に枯渇しており、日銀が購入しようにも購入できない状態です。

このたび、政府は令和2年度予算で新規国債発行額を増やしましたが、それでも日銀の年間目標ペースを維持するには全く足りないでしょう。

しかたなく日銀は、国債の代替え商品としてETF(上場投資信託)やREIT(不動産投資信託)を購入しています。

株価を維持したい、という狙いもあるのでしょうが、日銀の本音は「ほんとは国債を買いたい…」というところでしょう。

そこで私は、ETFやらREITなどの民間の金融資産を購入するくらいなら、ぜひ日銀は地方自治体が発行する地方債を購入すべきだ、と主張しています。

地方債を保有しているのは主として民間の銀行です。

日銀が銀行から地方債を購入すると、地方自治体は実質的に債務返済が不要になります。

もしも日銀が「地方自治体に元利金を支払え」と言ってきた場合は支払わざるを得ませんが、利息分はまるまる国庫に収められることになります。

結果として、国が地方自治体からおカネを巻き上げるという形になります。

さすがにそんなことはしないでしょう。

詰まるところ、地方債を購入した日銀が、地球滅亡の日までそれを保有しづづけてくれればいいだけの話です。

そうすれば地方自治体の返済義務は解消され、新たなる起債が可能となります。

それだけでも随分、地方自治体は財政的に楽になります。

問題は日銀が購入する際、どの地方自治体の債券か、あるいは金額の規模、どういう種類の地方債かを選定する基準です。

すべての地方債を購入すべきだと思いますが、そうすると地方自治体のモラル・ハザードを指摘する声も高まることでしょう。

「財政規律を重視してきた自治体とそうでない自治体との間で不公平が生じるではないか…」と。

とはいえ、そもそもデフレ期において財政規律を重視すること自体がどうなの?

と、私なんぞは思ってしまいますが、日銀による購入の仕方は工夫をすればいくらでもあります。

さて、そうしたなか総務省が、金融機関が保有する地方公共団体向けの証書貸付債権(証書形式の銀行等引き受け地方債)を日本銀行担保として積極的に活用するよう金融機関や地方自治体に対して働き掛けをはじめたようです。

総務省が7月1日に全国地方銀行協会と第二地方銀行協会に通知した文書を、どうやらブルームバーグが入手したらしく、そのことが明らかになりました。

ブルームバーグによれば、日銀は適格担保の対象になり得る地方自治体向けの証貸債権の残高を15兆〜20兆円程度とみているようです。

これはあくまでも、日銀が銀行に対して地方債を日本銀行担保として積極的に活用するように求めるものですので、日銀による地方債購入ではなく、銀行による新たな地方債引受を間接的に促すものとなります。

日銀による地方債購入の一歩手前まできた、というところでしょうか。

地方債残高
2020/07/09

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