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緊縮による人災

台風19号から、はや2ヶ月近くが経ちました。

消防庁の発表によれば、全国で93名の方々がお亡くなり、被害総額は3,870億円に積み上がっているらしい。

この台風被害に対し、政府は「激甚災害」「特定非常災害」「大規模災害復興法の非常災害」を適応しました。

一方、地方自治体(地方政府)においては、川崎市のように「災害救助法」を適応した自治体の数が、なんと東日本大震災を超えたのだそうです。

関東、甲信、東北のそれぞれの地方で記録的な大雨が降ったわけですが、いかに台風19号が甚大な被害をもたらしたのかがわかります。

とはいえ台風19号は、戦後に日本で発生した台風の中ではトップ10にも入らない程度の勢力でした。

メディアはことさらに「自然災害の深刻さ」を強調しますが、被害の実体は本当に「自然災害によるもの」だったのでしょうか。

「堤防があれば…」

「貯水施設があれば…」

「水門があれば…」

「もっと浚渫しておけば…」

「もっとメンテナンスしておけば…」

…などなど、もしも事前投資を怠っていなければ、防ぐことのできた被害がたくさんあったのではないでしょうか。

我が国には、年間に20〜30回程度の台風が上陸します。

そして大都市は河川の氾濫地域に存在してます。

また日本の国土面積は世界の0.25%にもかかわらず、地球で起きるマグニチュード6以上の地震の20%が我が国で起きています。

ご承知のとおり、毎年のように災害による死者がでています。

死者や被災者だけではなく、災害被害のたびに物流が途絶え、断絶された企業活動の停止から莫大な経済損失も発生しています。

にもかかわらず、我が国では政府から地方自治体までもが財源を理由に「緊縮財政」を断行し、インフラ投資を怠り容赦なく災害でヒトを殺しています。

災害から国民を守るための政府であるはずなのに…

我が国の治水事業は下のグラフのとおりです。

治水事業費

なお、対GDP比で公的固定資本形成をみると、既に我が国は韓国にまで抜かれています。

公的固定資本形成対GDP比

「公的固定資本形成」とは、要するに用地の買収費用などを除いた公共事業費(公共投資)のことです。

それの対GDP比率ですので、分母である「名目GDP」が伸びていない我が国の場合、公共投資がいかに少ないのかがわかります。

主要国2017年GDP(対1996年比)2019

はやければ今日にでも首都直下型地震が東京圏を襲うかもしれず、あるいは30年以内に70%の確率で南海トラフ巨大地震が発生するとも言われています。

例えば南海トラフ巨大地震の想定被害では、なんと32万人の死者が予想されています。

32万人といえば、広島に投下された原爆による犠牲者14万人の2.3倍です。

確実に起こりうる次の災害で生きていられる保証などどこにもありません。

そんな脅威が迫っているのにもかかわらず、財源を理由に「緊縮財政」に徹するという愚かなる政治が続いています。

自国通貨建て通貨で国債を発行している政府に財源問題(借金問題)など存在しないのに。

因みに、東日本大震災のときにも、地震計の準備不足で逃げ遅れた人たちが多くが命を落とされています。

安全保障NPOである行政こそは「備えあれば憂いなし」を実践しなければならないはずです。

ところが、災害時に緊急要請をできる土木建設業の会社を一社も用意していない自治体があるという。

ひどい自治体は、災害対策機器すらも用意していないのだとか。

これもまた「緊縮財政」(PB黒字化)による弊害か。

現在の日本においては、自然災害による被害者よりも、緊縮という人災による被害者のほうが圧倒的に多いのでは…
2019/12/07

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