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イエメンに世界最悪の人道危機のおそれ

内戦で数万人が死亡しているイエメンで、やがて新型コロナウイルスの感染爆発が発生し、既に他の感染症や飢饉が蔓延していることもあって、このままでは「世界最悪の人道危機」が深まる恐れがあるとのことです。

イエメンは、2011年の反体制デモをきっかけに内戦に陥り、2015年3月以降はサウジに支援された政府軍(ハディ大統領派)とイランに支援された反政府武装勢力(フーシ派)の武力衝突が激化し泥沼化ています。

そのため、もともとあった医療機関の半分が機能していないという。

内戦による難民360万人が1,700箇所のキャンプで暮らし、なんとか戦火を逃れていますが、グテーレス国連事務総長によればイエメンの人口の80%を占める2,400万人が援助を必要としています。

アラブの最貧国などと言われるほどに、もともとイエメンの経済力は貧弱でしたが、そこに内戦が発生し、さらに新型コロナウイルスが襲いかかっているわけです。

まさに三重苦です。

イエメンの一人あたりGDPは、日本のそれのわずか0.8%で、なんと1%にも満たない。

なおイエメンの平均寿命は66歳で、中東では最も低い。

そんなイエメンの政府支出に占める医療費比率は、2015年の段階でわずか2.2%(日本は2018時点で23.6%)で、内戦以降は統計をとることすらできていない状態です。

イエメン

例えば、100万人の人口をもつ都市アデンにおいて、コロナ感染者を受け入れる病院は数か所しかないという。

現場を訪れずとも医療崩壊の深刻度がわります。

ジョンズ・ホプキンス大学によれば、7月2日午前2時半の時点におけるイエメンの新型コロナウイルス感染者は1,190人、死亡者は218人となっており、致死率は27%にまで及んでいます。
(因みに、日本の致死率は約5%で、高齢化率を考慮すると国際的には驚くほどの低さ)

国連は、イエメンの新型コロナウイルスによる死者が、内戦、疫病、飢餓のために5年間で死亡した人数を上回る可能性を指摘してます。

イエメンでは、2015〜2019年の内戦、疫病、飢餓による死者数が約23万3,000人にまで及んでいることから、それ以上の人々が新型コロナウイルスで死亡するということになります。

中央政府が機能しなければ、民は「職」と「食」を手にすることができず、身の安全さえも保障されず、まさに手足を置くところのない状態となります。

イエメンはその象徴かもしれません。

国際社会が、どこまで支援できるかにかかっています。

なんとしても「世界最悪の人道危機」だけは回避してもらいたいと思います。

これを回避できなければ国連の存在意義は喪失し、まさに覇権国なき国際社会、即ち世界は混乱と不安定化の多極時代に突入することになります。

さて、内戦に陥らずとも、在りもしない「財政破綻論」を蔓延させ、自ら中央政府の役割を制限することで国民を貧困に突き落としている国があります。

そうです、我が日本国です。

まだまだイエメンに比べれば豊かかも知れませんが、中央政府の緊縮財政路線(デフレ放置政策)により、経済の虎の子たる生産能力(供給能力)はまちがいなく毀損され続けてきました。

いわば、先人たちの努力により蓄積してきた資産(生産能力)を日に日に食いつぶしている状況です。

ネオリベラリズムの言う「小さな政府」とは、詰まるところ何もしない政府のことでしかなかった。
2020/07/02

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