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香港国家安全維持法と世界経済

きのう中国の国会にあたる「全人代」(全国人民代表大会)が開かれ、香港での反体制活動を規制する「香港国家安全維持法案」が可決されました。

反体制活動とは、政権転覆、テロ活動の組織化や実行、中国の分裂など、国家の安全や治安を脅かす恐れのある香港内での行動を指します。

それを阻止、停止、処罰するのが「香港国家安全維持法」です。

因みに、治安を脅かす行為には、香港問題に干渉する外国または外部勢力による活動も含まれます。

当初は9月1日から施行される予定だったと記憶していますが、大幅に前倒しされ香港政府は今日から施行することになりました。

当該法律が施行されたことで、これまで香港では活動できなかった中共の国家安全部、公安部、秘密警察が今後は合法的に香港で活動できるようになります。

香港市民が震え上がるのもわかります。

表現の自由、言論の自由、政治活動の自由が大幅に制限されることになりますので、昨年だけで約9,000人の香港市民が逮捕されていますが、むろん今後はそれを上回るペースで逮捕者がでる可能性があります。

ビジネス、金融、教育、メディア活動など様々な社会システムがダメージを受けますので、香港市民の生活はもちろん、ビジネスや観光で訪れる外国人の活動にも大きな影響を及ぼし、かつて鄧小平が英国と香港市民に約束した“高度な自治”は、これで完全に崩壊することになりました。

香港は、英米諜報機関(MI6、CIA)のアジアの活動拠点でもありますので、北京が同法案の成立と施行を急いだのも頷けます。

ここ最近の香港におけるデモの規模と性質は劇的に変化し、かつてのデモに比べ明らかに期間も拡大していました。

デモを支える資金はどこから出ているのか…

1989年の天安門事件学生指導者であったウイグル族のウーアルカイシもまたCIAの手引で動いていたとされていますが、それを考えると今回の法律施行にあたり、北京が「香港問題に干渉する外国または外部勢力による活動をも含める」とした意味がよく理解できます。

高度な自治が崩壊した香港は今後どうなるのか。

おそらく、多くの人々が香港を後にすることになり、香港からの資金流出もかなりの規模になるのではないでしょうか。

国際的金融ハブとしての香港は弱体化することは必定です。

いま、香港経済は「バブル」にあると言われています。

リチャード・ヴェイグは、その国の民間債務(対GDP比)が5年間で18%程度増加し、150%を超えている状態は既にバブルと言ってよく金融危機の可能性が高まるとしています。

香港の2019年第4四半期の民間債務(対GDP比)は、306.3%。

5年前の2014年第4四半期のそれは、271.1%でした。

即ち、香港の民間債務(対GDP比)は、すでに150%を優に超え、5年間で35.2%も増加しています。

もしも香港バブルが崩壊すれば、世界の金融と経済にどのような影響を与えるのでしょうか。

コロナ禍による経済ダメージにより、各国のGDPは大恐慌なみに落ち込みつつあります。

各国の当局が政策を総動員することで、なんとか今のところ金融危機を回避していますが、何が引き金になるかわかりません。

香港国家安全維持法が、はたして香港と世界の金融経済にどのような影響をもたらすのか、私たち日本国民にとっても他人事ではありません。

我が国は、消費税増税に伴うキャッシュレスのポイント還元措置がきのうで終了しました。

本日から、実質的な消費税の再増税です。

香港の民間債務
2020/07/01

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