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政府の借金が家計の貯蓄をつくる

現在、日本政府の国債発行残高は約900兆円です。

これを、心無く知識もないメディアは「国民ひとりあたり800万円の借金」と報じ世に流布します。

べつに国民に返済義務があるわけでもないのに…

あるいは、よせばいいのに「今はまだ1800兆円もの国民の金融資産があるけれど、これが尽きたら大変だぁ」などと恥を上塗る。

まるで政府が国民の金融資産からおカネを借りているかのように誤解しているようですが、実際に政府が借りるのは国民の金融資産ではなく、民間銀行が日銀(中央銀行)にもっている当座預金(日銀当座預金)です。

要するに、政府による国債発行と民間銀行による国債引受のオペレーションとは、政府が日銀にもつ当座預金と民間銀行が日銀にもつ当座預金とが相互に行ったり来たりしているだけです。

ついでに言わせてもらいますが、もしも政府が国民の金融資産から借りているのであれば、国民ひとりあたり800万の「債権」、と報じるべきだろうに。

貨幣と財政の本質を理解できないメディアは、何重にも恥を上塗ることになります。

信じ難いことかもしれませんが、これまで政府が900兆円もの国債を発行してきたからこそ、国民の金融資産が1855兆円(2019年3月末)にまで蓄積されたのです。

デフレに突入した1998年以降においても、家計貯蓄は204兆円も増えています。

即ち、政府の負債が国民の資産をつくるのです。

政府負債が家計貯蓄をつくる

ところで、明治政府が発足してから現在に至るまで、日本政府の負債は何倍に増えているかご存知でしょうか。

答えは3740倍(金額ベース)です。

物価の変動の影響を除いた実質値でも約546倍です。

といって「政府債務が3740倍に増えたらからダメだぁ」とはなりません。

それだけ我が国の経済規模が拡大しているのですから当然です。

そもそもおカネ(通貨)そのものが「負債」ですので、経済規模(モノやサービスの供給能力)が拡大していけばいくほどに、それにあわせて通貨(負債)の発行量も増えていくのは当然です。

要するに、900兆円の国債発行残高とは、900兆円の通貨発行残高のことに過ぎないのです。

「それでも借金は借金じゃいないかぁ〜」と言われそうですが、ご心配なく…

デフレを脱却しGDPを拡大していけば、やがて政府債務対GDP比率は自ずと縮小していきますので財政を緊縮して負債残高を減らす必要はありません。
2019/12/06