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内向き化する米国

米中対立
米中対立が激化しています。

トランプ米大統領は「中国がスパイ活動から香港の自由の侵害に至る不正行為に及んでいる」として、複数の対抗措置に言及しています。

今後は、通商分野での香港の特別な地位を剥奪し、身柄引き渡し、貿易、渡航、関税などについても香港に与えていた特別待遇を見直し、中国本土と同様の制限を適用するという。

なお、中国がWHO(世界保健機関)の加盟国のほとんどを支配しているとして、WHOからの脱退をも表明しています。

そのほか中国に対し…
「他国に例を見ないほど米国から搾取してきた」
「膨大な企業秘密を盗むスパイ活動を行ってきた」
「我が国の工場に押し入り米国の産業を骨抜きにした」
「中国は太平洋で違法に領有権を主張して航行の自由を脅かしている」
…などなど、その言はかなり激化しています。

むろん今年の大統領選挙にむけ、トランプ政権の対中姿勢を明確にしておきたい、との思惑があってのことでしょうけど。

とはいえ、トランプ大統領個人の見解や都合だけの話ではなく、米国の政権関係者、議会、あるいは国内世論の対中感情をある程度は反映していることもまた事実でしょう。

こうした米国の姿勢をみていると、私には米国の覇権国としての力の衰えを感じざる得ません。

そもそも、2001年以降、中国を経済的にも軍事的にも、そして外交的にも肥え太らせてきたのは米国です。

今さら、それを嘆いてみたところで時すでに遅しです。

2003年のイラク戦争につづき、2008年のリーマン・ショック以降をもって、もはや米国の覇権国としての地位は著しく揺らいでおり、世界を見渡しても対米追随外交に徹しているのは属国・日本ぐらいのものです。

中国がAIIB(アジアインフラ投資銀行)を設立したときも、あれだけ米国が加盟に反対を呼びかけたにもかかわらず、米国の同盟国を含む複数の国々がAIIBに参加を表明しました。

それもG7で加盟しなかった国は米国と日本だけで、米国の国際影響力の低下は明らかです。

米国の対中強硬姿勢は世界戦略を見据えた覇権国としての振る舞いというより、内政重視のために内向き化した脱覇権国としての振る舞いに見えてなりません。

明らかに世界戦略を考え行動しはじめている中国に対し、世界戦略よりも内政を重視しして内向き化する米国。

その狭間で、相も変わらず30年以上も前の冷戦構造の枠組みでしか国際政治を思考できない日本。

このままでは、まちがいなく50年以内に我が国は「中国倭人自治区」となることでしょう。

目前にある危機に対応できないばかりでなく、中長期的な戦略をもつことのできない我が国の政治に対し、ただただ私は不安と怒りを募らせるばかりです。
2020/05/30

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