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政府の負債と経済成長

現代における貨幣は、負債の一形態です。

例えば日本銀行が発行した日本銀行券(お札)は、紛れもない日銀の負債であり、それを所有する者にとっては資産です。

Aさんが八百屋さんで1000円の「りんご」を買うとき、Aさんは日本銀行券(千円札)という日銀の負債(借用証書)を八百屋さんに支払います。

売買が成立すると、りんごの所有権は八百屋さんからAさんに移り、千円という日銀の負債(借用証書)は八百屋さんにとっての資産になります。

Aさんは千円という日銀の負債(借用証書)を失うことで、千円の「りんご」という資産を手にするわけです。

モノやサービスの売り買いとは、このようにして日銀の負債(借用証書)のやりとりによって取引されています。

即ち、貨幣とは「りんご」の所有権が誰から誰に移り、日銀の負債が誰から誰に移ったのかを確認するための情報媒体なのです。

因みに、お札(日本銀行券)そのものに金属的な価値としての裏付けなどありません。

日銀は政府が発行した国債という借用証書を担保に日銀券を発行しています。

このようにして世に流通する貨幣のことを「通貨」といいます。

通貨は、次のとおり2種類あります。

① 現金通貨
② 預金通貨

皆さんのお財布に入っているお札はまさに①の「現金通貨」ですが、世に出回っている現金通貨はわずか110兆円しかありません。

我が国の場合、モノやサービスの売り買い合計であるGDPは名目で約530兆円/年です。

年間で530兆円の取引を行うのに現金通貨は、110兆円しかありません。

つまりは、通貨のほとんどは預金通貨なのです。

現金と預金の比率は「95:5」です。

現金通貨と預金通貨

さて、②の預金通貨は誰によって発行されるのでしょうか?

実は日銀ではありません。

預金通貨は、民間銀行(以下「銀行」)によって発行されます。

どうやって?

銀行による企業や個人に対する貸出(融資)によって発行されます。

このとき、銀行は他の誰かの預金を貸出にまわしているのではありません。

銀行は無から新たな預金(貸出=融資)を創出します。

現金通貨がが日銀の負債であるのなら、預金通貨は銀行の負債なのです。

なお銀行は、銀行自身の負債(預金)を借り手からの返済手段として受け取ることを約束しています。

ただし、銀行の負債(預金通貨)は、最終的には政府の負債(現金および準備預金)に交換され得ます。

個人や企業のモノやサービスへの需要が高まれば高まるほどに、おカネを借りたい人たちが増えていきます。

経済活動が活発化することで、通貨の量は増えいく仕組みがよくわかります。

もうお解りでしょうか。

経済が活発化し成長すればするほどに、そして国民の所得が増えていけばいくほどに、政府の負債は増えていくことになります。

そもそも経済の成長とは、政府負債の拡大を伴うものなのです。

ゆえに「政府の負債がけしからない」と言うのは「日本経済の成長が気に食わない」と言っているに等しい。
2020/05/17

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