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緊縮財政と「5・15事件」

恐慌

きのう、政府の新型コロナウイルス対策本部において、全国に発令している緊急事態宣言について、東京都や大阪府などを除く39県で今月末の期限を待たずに解除することが決定されました。

なお政府は、第2次補正予算案を今月27日閣議決定し国会に提出するとのことです。

この補正予算は過日に発表された経済対策の第2弾となるわけですが、どれだけの国債(貨幣)が発行されるのかがポイントです。

ご承知のとおり、新型コロナウイルスだけが人を死に追いやるわけではありません。

深刻な不況もまた、大勢の死に至る犠牲者をもたらします。

GDPの急激な縮小、それに伴う実質賃金の低下、そして失業者の大量発生による経済的社会的混乱を「恐慌」と呼ぶのであれば、今まさに我々は令和恐慌の入口に立っていると言っても過言ではありません。

今から91年前の1929(昭和4)年10月24日(木曜日)、ニューヨークの証券取引所で株価が大暴落しました。

一度はもちなおしたものの、その5日後の10月29日(火曜日)に再び暴落しました。

これが「暗黒の木曜日」と「悲劇の火曜日」と言われる史上最大規模の世界恐慌のはじまりです。

むろん、その衝撃は我が国をも襲って、翌年には「昭和恐慌」と呼ばれる大不況に陥りました。

因みに、恐慌により日本社会が混乱するなか、例えばロンドンでは海軍軍縮条約が結ばれ、海軍軍人の政府に対する不満を募らしたのは有名な話です。

満洲では中国国民党の妨害とソ連の暗躍で日本の権益が脅かされていき、1931(昭和6)年にはその状況打開のため満洲事変が発生しました。

一方、国内をみると、飢えに苦しむ貧しい農村では娘さんたちの身売りが日常化していました。

デフレ経済により貧困にあえぐ国民がいる一方で、大資本家(グローバル資本家)たちは潤っていました。

いまの日本とそっくりです。

こうした社会背景から「こんな世の中を助長する政党を倒さなくてはならない」という動きが出はじまります。

その一つが、一部の青年将校たちによる、とうじ「右翼社会主義」と呼ばれた政治運動でした。

彼らの部下の兵隊たちは、貧しい百姓の出身者が多かったそうです。

折しも世は世界恐慌です。

上流階級の富裕な暮らしを目にすると同時に、農村の娘さんたちが身売りをしているという話しを聞かされたことでしょう。

青年将校たちのなかに政治(日本の体制)に対する義憤が蓄積されていったことと思われます。

こんな不公平を野放しにしている政府は腐敗している、と考えたにちがいない。

そんな彼らは北一輝らの理論から昭和の社会変革としての「昭和維新」を夢想し、腐敗した政治と上流階級の粛清を目指すことになりました。

その結末が、今から88年前の今日(5月15日)、海軍の青年将校たちが犬養毅首相を暗殺した「5・15事件」です。

犬養首相は官邸で「話せばわかる」と言って殺害されましたが、犬養首相よりも罪深きは、その二つ前の内閣である浜口雄幸内閣による緊縮財政です。

とりわけ、井上準之助という大蔵大臣は、デフレ不況のさなかに「金本位制への復帰」という超がつくほどの緊縮財政を行ったのです。

それが我が国を不況にし国民を貧困化させていた元凶です。

まさに政府の不策でした。

その後、高橋是清という優秀な大蔵大臣(総理経験者)が登場し、日銀に通貨を発行させ積極財政を行ったことで、我が国は世界に先駆けてデフレから脱却したのです。

日本がデフレを克服した1933(昭和8)年、とうじデフレ経済の中にあったドイツでは奇しくもヒトラーが首相に就任しています。(ヒトラーはデフレの中から誕生した)

今の日本の財務大臣(旧大蔵大臣)は高橋是清とは全く正反対の人で、そのお育ちの良さという点でも井上準之助と似ていてご承知のとおり超がつくほどの緊縮財政路線を進めています。

それをまた安倍総理は是認しています。

まるで浜口雄幸のように。

どうやら安倍総理も麻生財相も「話してもわからない」人たちらしい。
2020/05/15

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