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世界第2位の内需大国
「日本は輸出大国だ」と、未だ本気で信じている人たちが後を絶たない。
だから「もっと自由貿易に積極的に参加しなければならない」とか、「日本はグローバリズムから逃げてはいけない」とか、「国際競争力を高めてグローバル市場を勝ち抜かないと日本は衰退するぅ〜」とか言い出します。
TPPを推進する人たちの主張も、たいていこんなところです。
いずれにしても「日本は輸出大国だ」が大前提となっています。
本当にそうなのでしょうか。
では、OECDに加盟している各国の輸出依存度(2018年ベース)をみてみましょう。
輸出依存度とはGDPに対する輸出額の比率のことです。
ここでは、OECD加盟国上位5カ国と下位5カ国をグラフ化します。

ご覧のとおり、我が国の輸出依存度は下から2番目の「14.8%」で、米国に次ぐ「内需大国」であることがわかります。
因みに、韓国の輸出依存度は「38.6%」です。
ときおり「日本と韓国はともに輸出大国で…」みたいな言われかたをされることがありますが、両国にはこれほどの差があります。
それに韓国は貿易依存度がやたらと高い。
韓国経済は、外国から生産財を輸入し、消費財を生産して輸出すること主としているため、どうしても貿易依存度が高くなります。
2018年の貿易依存度は「70%」を超えます。
日本の貿易依存度は「29.3%」です。
少し説明が必要になりますが、輸出入の総額はGDPには計上されません。
計上されるのは、輸出から輸入を差し引いた「純輸出」です。
例えば、たくさん輸出し、たくさん輸入し、その差し引きがゼロだった場合、もちろん純輸出はゼロになりますが、ゼロだからといって貿易依存度が低いとはなりません。
たくさん輸出し、たくさん輸入している以上、貿易依存度は高くなります。
ここまで輸出依存度や貿易依存度が高いのですから、自由貿易やグローバルリズムを推進したくなる気持ちもわかります。
一方、前述のとおり我が国は輸出依存度の低い内需大国です。
平成の構造改革によって中間層が破壊され、なおかつ20年間にも及ぶデフレ経済によって、我が国では投資も消費も弱含んでいますが、立派な内需大国です。
自由貿易やグローバリズムを無理に求める理由はありません。
むろん、内需大国だから輸出産業を蔑ろにしてもいいと言いたいのではなく、韓国のような輸出依存度の高い国と、日本のような輸出依存度の低い国とでは、政府が採るべき政策は異なって当然と言いたいだけです。
日本は今、規制を緩和したり関税を撤廃したりして自由貿易を促進するのではなく、政府の財政支出を拡大しデフレを払拭することで本来の内需を取り戻すべきです。
内需への刺激どころか、消費税という内需への毒薬を注入しているのですから話になりません。
デフレが真に恐ろしいのは、国力(経済力)の源泉たる国内供給能力(モノやサービスを生産する力)が毀損され続けることです。
底に穴の空いたバケツから水が漏れ出ているように、我が国の生産能力は日に日に毀損され続け、このままいくとやがて日本は発展途上国になってしまいます。
いや、もう既に成りはじめていると言っていい。
はやくバケツの底をなんとか塞がなければ。
政府支出の拡大と言うと、お約束のように「財源はどうすんだぁ〜」と騒ぎ立てる人がおられるので申し添えておきます。
財源はむろん国債(借金)でいい。
なにせデフレとは、借金(貨幣)が不足することで生じる経済現象ですから。
だから「もっと自由貿易に積極的に参加しなければならない」とか、「日本はグローバリズムから逃げてはいけない」とか、「国際競争力を高めてグローバル市場を勝ち抜かないと日本は衰退するぅ〜」とか言い出します。
TPPを推進する人たちの主張も、たいていこんなところです。
いずれにしても「日本は輸出大国だ」が大前提となっています。
本当にそうなのでしょうか。
では、OECDに加盟している各国の輸出依存度(2018年ベース)をみてみましょう。
輸出依存度とはGDPに対する輸出額の比率のことです。
ここでは、OECD加盟国上位5カ国と下位5カ国をグラフ化します。

ご覧のとおり、我が国の輸出依存度は下から2番目の「14.8%」で、米国に次ぐ「内需大国」であることがわかります。
因みに、韓国の輸出依存度は「38.6%」です。
ときおり「日本と韓国はともに輸出大国で…」みたいな言われかたをされることがありますが、両国にはこれほどの差があります。
それに韓国は貿易依存度がやたらと高い。
韓国経済は、外国から生産財を輸入し、消費財を生産して輸出すること主としているため、どうしても貿易依存度が高くなります。
2018年の貿易依存度は「70%」を超えます。
日本の貿易依存度は「29.3%」です。
少し説明が必要になりますが、輸出入の総額はGDPには計上されません。
計上されるのは、輸出から輸入を差し引いた「純輸出」です。
例えば、たくさん輸出し、たくさん輸入し、その差し引きがゼロだった場合、もちろん純輸出はゼロになりますが、ゼロだからといって貿易依存度が低いとはなりません。
たくさん輸出し、たくさん輸入している以上、貿易依存度は高くなります。
ここまで輸出依存度や貿易依存度が高いのですから、自由貿易やグローバルリズムを推進したくなる気持ちもわかります。
一方、前述のとおり我が国は輸出依存度の低い内需大国です。
平成の構造改革によって中間層が破壊され、なおかつ20年間にも及ぶデフレ経済によって、我が国では投資も消費も弱含んでいますが、立派な内需大国です。
自由貿易やグローバリズムを無理に求める理由はありません。
むろん、内需大国だから輸出産業を蔑ろにしてもいいと言いたいのではなく、韓国のような輸出依存度の高い国と、日本のような輸出依存度の低い国とでは、政府が採るべき政策は異なって当然と言いたいだけです。
日本は今、規制を緩和したり関税を撤廃したりして自由貿易を促進するのではなく、政府の財政支出を拡大しデフレを払拭することで本来の内需を取り戻すべきです。
内需への刺激どころか、消費税という内需への毒薬を注入しているのですから話になりません。
デフレが真に恐ろしいのは、国力(経済力)の源泉たる国内供給能力(モノやサービスを生産する力)が毀損され続けることです。
底に穴の空いたバケツから水が漏れ出ているように、我が国の生産能力は日に日に毀損され続け、このままいくとやがて日本は発展途上国になってしまいます。
いや、もう既に成りはじめていると言っていい。
はやくバケツの底をなんとか塞がなければ。
政府支出の拡大と言うと、お約束のように「財源はどうすんだぁ〜」と騒ぎ立てる人がおられるので申し添えておきます。
財源はむろん国債(借金)でいい。
なにせデフレとは、借金(貨幣)が不足することで生じる経済現象ですから。
2019/11/30 |