ブログ

HOME» ブログ »ヤブ医者に手術される気持ち

ブログ

ヤブ医者に手術される気持ち

依然、武漢ウイルスの感染拡大リスクに怯え、人様との接触を伴う活動を自粛しなければなければならない異常な事態が続いています。

そうした中、政府は休業要請に応じた事業者を支援する財源について「地方自治体による地方創生交付金の活用を容認してもいい」と言っています。

「交付金を“補償“に使うことは認めていないけど、中小企業を支援するという位置づけなら認めてやるよ…」だと。

これを、日本経済新聞が「政府は自治体を通じて休業で売り上げが落ちる事業者を後押しする」と相変わらずピントずれな語調で記事にしています。

なぜなら政府は「あくまでも補償はしない」と言っているわけです。

要するに「補償だと高くつくけど、支援金や協力金だったら少額で済むから、なんとか1兆円のなかでやりくりしてくれや!」ということです。

東京都の協力金50万円だって少額なのに、東京以外の府県で合計1兆円ではもっと少額の協力金になってしまうことでしょう。

より恐ろしいのは、この1兆円分の財源がどこか別の部分で減らされることです。

常に我が国の財政思想は「トレード・オフ」(二律背反)です。

何かのための財源を増やしたら、必ず他のどこかでその分の財源を減らさなければならない、となってしまうのです。

新たな支出が増えるのなら、ふつうに新たな財政赤字をつくればいいのに…

政府部門の赤字は、民間部門の黒字なのです。

日本の為政者たちは、マクロ経済と家計簿運営の違いをどうしても理解できないらしい。

家計簿で経済や財政を考えてしまうと、常にプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化が優先されることになります。

日本銀行に「資金循環統計」という統計があります。

この統計は、各経済主体(政府部門、民間部門)の金融資産や金融負債の残高や増減などを預金や貸出といった金融商品ごとに記録したもので、要するにおカネ(貨幣)とは債権債務の記録にすぎないので全経済主体の債権と債務を合計すると「ゼロ」になります。

だからこそ、政府部門が赤字になれば民間部門(企業、家計、海外)が黒字になるわけです。

自治体を通じて…というのであれば、政府は新たな財政赤字(国債=おカネ)を拡大(発行)して自治体を通じて休業要請に応じた事業者を支援すればいい。

貨幣(おカネ)を経済の「血液」に置き換えてみると、今の日本の政治は「血液とは何か」という基礎知識すらないヤブ医者(為政者)が医療現場において平然と患者にメスを入れているに等しい。

資金循環統計
2020/04/12

ブログ

セミナー

BLOG

議会報告書

メディア掲載

プロフィール