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張り子の「緊急事態宣言」

非常事態宣言

我が国には、「新型コロナ特措法」という法律はありません。

正しくは「新型インフルエンザ特措法」(新型インフルエンザ等対策特別措置法)です。

新型インフル特措法の第32条による「非常事態宣言」が布告された場合、国や都道府県知事は次のような措置をとることができます。

・検疫のための病院・宿泊施設等の強制使用(第29条5項)
・臨時医療施設開設のための土地の強制使用(第49条2項)
・医療関係者に対する医療等を行うべきことの指示(第31条3項)
・指定公共機関に対する総合調整に基づく措置の実施の指示(第33条1項)
・不要不急の外出しないことの要請(第45条1項)
・集会の等の開催の停止などの要請(第45条2項)
・多数の者が利用する施設の使用制限等の指示(第45条3項)
・緊急物資等の運送・配送の指示(第54条3項)
・特定物資の収用・保管命令(第55条2項及び3項)
 
これらのうち、規制や要請に従わなかったときの罰則については第76条で規定されていますが、その法文を読む限り罰則があるのは第55条違反(特定物資の収容・保管命令)だけです。

要するに、特定物資の買い占め等にのみ「罰則あり」、それ以外の場合には「罰則なし」ということです。

つまり、非常事態宣言といっても、あくまでも要請レベル、お願いベースに過ぎません。

要請やお願いを無視されても罰則がない以上、氏名・団体名の公表ぐらいの措置しかとることはできないでしょう。

新型コロナ特措法(正しくは「新型インフルエンザ特措法」)とは、仮に国が「非常事態宣言」を出しても無視されたらおしまという代物です。

それぞれの都県知事が連休中の外出自粛要請を出していますが、当然のことながら「お願いベース」です。

それと同じように、国による法的な裏付けのある「非常事態宣言」もまた、お願いベースなのです。

非常事態法が常設されていない世界でも稀な国の恥ずかしさと言っていい。

ここでいう「恥ずかしさ」というのは、国家の危機が発生するたびに一夜漬けの「特措法」を拵えなければならない国民としての恥ずかしさです。

TVのワイドショー番組等では、国家による強権がまるで「悪」であるかのように主張するコメンテーターがおりますが、強権の存在が悪なのではなく、強権の使い方に善悪があるのです。

国家による強権をどのように行使するのかが文明国と野蛮国の分かれ道です。
2020/03/27

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