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イタリアと緊縮財政と医療崩壊

中国湖北省武漢市で発生した新型ウイルスは全世界に広がり、ついに世界の死者数は1万人を超えました。(3月20日現在)

欧州やイランでも猛威を奮っていますが、イタリアでの死者数は19日の時点で既に本元の中国を上回っています。

イタリア政府によれば、武漢ウイルスの感染者数は18日現在で3万5,713人に達し、死者数も1日で475人増えて2,978人に及んでいます。

WHO(世界保険機関)のマイク・ライアン氏(緊急対応責任者)は、イタリアで感染者の致死率が高くなっている理由を高齢者が多い人口構成など複合的な原因によるとした上で、「(あまりに多くの患者がいたために)医療水準が保てない状況があったと思う」との見方を示しています。

イタリアの人口に占める65歳以上の割合は22.6%で、たしかにEU加盟国では最も高くなっています。

とはいえ推察するところ、もっとも大きな要因は同国の医療態勢の不足にあるのではないでしょうか。

仏紙レゼコーによれば、イタリアでは医師や看護師がまったく足りておらず、なんとこの5年間で病院など約760の医療機関が閉鎖されているとのことです。

その理由は、むろんイタリア政府の緊縮財政です。

EUから求められる「財政健全化」を達成させるため、同国は医療関連の予算を削りに削ってきました。

イタリアの政府支出

人の命よりも「財政の健全化」が優先される。

それがユーロ・グローバリズムです。

ご承知のとおり、ユーロ加盟国は自国通貨で国債を発行することができません。

しかも、各国の財政赤字は対GDPで3%以内という縛りがあります。

自由競争に委ねたら採算に合うはずのない医療の世界では、政府による財政支出が減らされれば、その供給体制を維持することができないのもむべなるかな。

一方、我が日本国はEU加盟国でもないのに、自ら「財政健全化」の縛りをかけ、馬鹿みたいにPB(プライマリーバラナス)の黒字化を進めています。

緊縮財政の大本営たる財務省は、日本の医療費を削減するため、例えば病床数の削減を目論んでいます。

過日も国は「川崎市立井田病院は近隣の医療機関と医療機能がダブっているから病床数を含めて機能再編を検討しろ!」などと言ってきました。

緊縮財政の影響を受けつつ、武漢ウイルスによる感染が広がる中、かろうじて我が国は高い水準での医療機能を保っています。

それはまさに現場で働く医師や看護師や事務職員など医療従事者たちの頑張りに拠るところが大きいのだと思います。

一部の人たちが求めている安易な「PCR検査の拡充」を行えば、こうした医療従事者たちの頑張りをも無にすることになります。

因みに、「新潟ではPCR検査の拡充を行ったが医療崩壊は起きていない」と言っている連中がおりますが、1月15日から3月15日に至るまで新潟県のPCR検査数は554件であり、神奈川県の6分の1程度しか行っていません。

なれば、新潟で医療崩壊が起きるはずがなかろうに…

ちゃんと事実に基づいてモノを言ってほしい。
2020/03/21

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