教育の目的を知らない教育長

教育の目的を知らない教育長

きのう川崎市議会では文教委員会が開催され、6月2日からはじまる定例会に提案される議案概要の説明、及び教育委員会から所管事務の報告がありました。

議案概要の説明については定例会での審査となりますのできのうは質問できませんでしたが、所管事務報告についてはいつもどおり各議員からの質問が相次ぎました。

私は主に教員不足への対応、宮前区の鷺沼駅前に設置予定の図書館(市民館との複合施設)について質問しました。

教員不足については全国的な問題であるものの、本市教育委員会の説明によれば、本市では毎年3%の職員が定年外退職していることがわかりました。

そのなかでも、経験を積んできた30代から40代の教職員が毎年60〜80人も転職(官民への再就職)していることには驚かされました。

人材は一日にして成らない。

ゆえに、10年、20年と経験を重ねてこられた教職員が、ごっそりと本市から流出していくことは本市教育行政にとって大いなる痛手です。

採用枠を拡大するのはもちろんの措置ですが、こうした人材流出を防ぐことにも重点を置く必要があるのではないでしょうか。

それを教育長に質問したら、「地元に帰らなければならない教職員もいるから仕方がない」などと答えた。

こういうのをクズ答弁と言います。

60〜80人の転職者のすべてが地元に帰るわけではなかろう。

だったら転職者のうち、いったい何%が帰郷者なのか具体的な数字を示して見よ。

きのう教育委員会が示した説明資料には、転職理由についての詳細な説明もなかった。

なお、私はきのう宮前図書館に関する質疑のなかで、このクズ答弁教育長に対して「教育基本法に謳われている教育の目的とは何か?」と質問しました。

図書館は、その法律により『教育基本法』の精神に則って設置、運営されなければならないとされているからです。

すると、「手元に資料がないから答えられない」という。

すかさず私が「教育基本法を読んだことがないのか?」と質問すると、「そうじゃない…」とゼスチャーで応じた。

本当に読んだことがあるのかどうか疑わしいところですが、仮に読んでいたとしても、現職の教育長が「教育の目的」を答えることができないのは大いに問題だろう。

答えることができないということは、教育の目的を理解してないということになります。

教育の目的を理解していない者が、いったい何を教育するというのでしょうか。

ちなみに、『教育基本法』が謳う教育の目的とは、「人格の完成」と「国民の育成」です。

教育の目的を理解していない者を教育長に据えた福田市長の任命責任を問わなければならない。